神のミチシルベ

神崎夏琉鬼

第1話ハジマリ

世界はインターネットが普及して、昔に描かれていた超未来型シティのようになった。

しかし、科学技術の発達によるAIの発展によりAIが一時世界を支配しかけた。

その反省により、AIには「知性発達の限界を与えること」「感情を持たせることをしないこと」この2つが義務付けられた。


だから、この世界には感情を持ったAIなんて、居ないはず、なんだけど。


「おはよう。光莉、ご飯出来てるわよ。」

「おはよう、ママ(MaMa)。」

「今日は平均気温20℃、湿度35%、降水確率20%、洗濯日和だわ。」

「そうだね。これ、なに?」

私は目の前のご飯を指差す。

「今日は、エッグベネディクトを作ってみたの。ただね、搭載されてない機能だったから難しくて、失敗をしてしまったの。」

「これだからポンコツAIは……」

「ご、ごめんね、光莉」

私は反省してしょんぼりとしているAIを見る。

「嘘だよ。ちゃんと食べるわ。」

「光莉っ……!」

「画面をすり寄せてこないで〜〜!」

そう、私の母親は父親が遺した家庭型AI、「MaMa」だ。しかしこのAIは、限界の無い学習型で、私を愛するための感情と言うものが芽生えつつあるのだ。

法律的に違反じゃないのかこれ…

まあ、決して悪いことをするAIではないから大丈夫なんだろうけど。

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