#2.5 Épisodes
Devils are boarding the train
「して、どう爆るのでしょう」
ハンチング帽を被った男は隣の山高帽子を被った男に尋ねた。
「爆るも何も、手配は全部ついている」
山高帽子の男は答える。
「あとは俺がお前に手順を全部説明するだけだ」
そう言いながら、山高帽子の男は辺りを見回す。
「……と思ったが少し待て、後ろに
山高帽子の男は後ろの
『ねぇ、あのリュシーって子、あの子何なの? あの子もあの子で全くない訳じゃないじゃない。なのに何であんなに突っ掛かって来るのよ』
『男子である僕にそんなこと言われても困りますよ。自分で何とかして下さいよ』
『でもさ、おかしくない? ベルティエが突っ掛かって来るなら分かるけど……』
「……後ろは一体何の話をしてるんだ?」
山高帽子が呟く。
「さぁ、奢らされでもしたんじゃないですか?」
ハンチング帽が答える。
『でもも何も、そう言う話は女子の内輪の話にして下さい。男子の前でしないで下さい』
「女子会ってやつか? 大変だなぁ」
今度はハンチング帽が呟く。
『それはごめんってばー、ほら、長い付き合いだからさ? つい、ね?』
「なんだ、ただの惚気か? ったく列車の中でイチャつくなよなぁ」
山高帽子が毒気を抜かれたように言う。
「そうですね、ただの惚気っぽいですね。本当に、最近カップルはマナーが悪い。で、どう爆るのでしょう?」
男2人の密談は続く……
--------------------
「……先輩、前の席」
「やめてよ、耳元で囁くのは」
「やばい連中ですよあれ」
「やめなさいって、分かってるわよ」
「どうします? 報告しときます?」
「いや、泳がせとこう。ところでシャル君、まだ
「先輩、まさか…」
「ふっふ〜そのまさかよ。私たちなら出来るでしょ?」
先輩は余裕そうな表情だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます