愛されたくなる日々を思い出に
ニュアンス
愛されたくなる日々を思い出に
心が折れる。
人に問いかけよう、
愛してくれるかこの僕を。
地味で、何もかもが下手な僕を
愛など豪華なるもので
凡人なら愛するのに値しないと
そう思っているのだろうか。
世間の冷たさを感じ
現実の厳しさに負け
僕は金で値段が低く
僕は心で人より弱く
それでも、僕は
大事にもされたくなりたく
人に理解されたくもなる。
この価値もない自分を
愛されたいと
君に愛してほしいと
常に僕は思うんだ。
だが、
悲しいなぁ、
叫びたいなぁ、
人に聞こえなくてもいいような
自らだけでも可哀想な
啜り泣き声で
人のいないどこかの静かな
自分の心とだけいるところで
常に僕は泣きたいんだ。
鼻水が豪華に垂れ下がるような
顔が真っ赤になってしまうような
周りを乱してもいいような、
自由な泣き方でいいのかな。
泣くよ
やっぱ僕は誰にも認められないこと
失敗を常にすること
人生で何もかも失敗すること
ちっぽけな努力が嫌われること
「大人になった」人間が悲しみさえしないこと
そんなことに五箱のティッシュを使うほど
鼻水を豪華に…
涙を流すよ。
人に言われることを素直に思い返しながら
「大人」たちに追いつけない失敗な自分をも
責めながら…
悲しい気持ちが絡み
言いかけた言葉さえ感情で止めさせられる
泣いて言い終えるというのも
まるで夢のようだ。
小さなころから心の弱い僕は
そんな人間なんだよ。
言えないからこその弱虫で、
空にしか伝えない自分の気持ちを
そんな風に詩を
僕は勇気を出して
精一杯胸を下ろそうとする。
静かで、大きな声で叫ぶほど啜り泣いた自分の声を
文字並びに魂を与える。
愛されたくなる日々を思い出に ニュアンス @Nyuance
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