第四話 殲滅(上)
「行かせてもらうぞ……」
「やっとか、お前の力とやらを見せてみろ!」
劍は
だがその速攻は読まれていたのかすぐに避けられ劍の背中に強烈な打撃技を喰らわす。
「ぐはぁ……」
その力はやはり異常なまでの力であり一瞬にして劍の浮遊魔法が解け地面まで落下する。
更に神階は休む暇を与えず落下している劍に追い打ちをかけるように脇腹に打撃技を与える。
その光景が約10秒に渡り繰り返される。
その光景はまるで地獄、見ていた舞や瑞希もさすがに声がでずに体も固まってしまっている。
「くそ……なんなんだ……こいつら邪魔くせぇな……」
少し攻撃のスピードが緩んだのか、かすかだが劍が小さな声で話しているのが聞こえる。
あんなに攻撃を喰らわされているのに体には傷1つない。
「おい!ギボルト!!こいつ打撃技が効かんぞ!」
「はぁ?どういう事だよ!」
2人の神階はようやく攻撃が劍に効いていない事に気付く。その気が付いた一瞬、神階の動きが止まると劍は自分の体勢を立て直し、攻撃をくりだす。
「ようやくぶっ倒せるな、見せてやるよ。俺が新しく手に入れた王階の力を……現れろ赤と白の魔物よ……」
「な、なんだと……」
なんと劍の後ろには劍の倍の身長のある赤い魔物がいたのである。
その魔物は人の形をした進〇の巨〇でいう120m級の巨人の顔面が削れた様な顔をしている。
更に神階2人の所には白い魔物がおり、赤い魔物と白い魔物は小さな声で技をくりだす。
「
「
赤い魔物は神階の1人、ギボルトに向かって放たれ、白い魔物は神階の1人、ボーラに向かって放たれる。その攻撃を軽く避けようとするギボルトとボーラだがなんとその場から2人は動けなくなり、魔法系の2人の技は見事に2人に命中するのである。
2つの魔物の技はあまりにも強くほぼ一撃で敵が瀕死状態となる。
「劍君……その力どうしたの……?」
「この力は
もちろんSDSLシリーズのことなど元王階ガランや皓階ソニアなどは分からないためちんぷんかんぷんだが舞や瑞希はなんとなく理解出来た。いわゆる劍にしか出来ない劍のための力という事だ。
そんな中、もちろん神階は黙っていない。
気絶したと思われていたギボルトとボーラはすぐに立ち上がり劍に向かって叫ぶ。
「きさまぁぁぁ!!!!雑魚ごときが俺の前に立ち塞がるな!!!!」
その後、数分の戦いが行われた。
もちろん勝者は劍であり、あまりにも劍が強く1度も攻撃を成功させる事が出来なかった神階達は赤い魔物と白い魔物により食べられ死んだのである。
食べられる姿はまさに誰が見ても吐くほどの絵図であり、2人の神階はやめろなどと叫ぶがひたすら夢中に食う魔物に諦めたのか最後は何も言わずに頭を食いちぎられた。
魔物はギボルトとボーラの力を受け継いだのか分からないが赤い魔物は時間停止能力、白い魔物は地形操作という圧倒的個性を得たのである。
「これが魔物……こんな奴がいるのか……」
皆はもちろん驚きが隠せずにいる。正直劍もここまで強いとは思っていなかった。
だがいつまでも驚いている時間はない、劍達はすぐに残りの10人の神階を倒そうと移動する。敵がまだ居そうな場所は残り2つ、1つ目はクルスフォードの領地、2つ目はインフェルスの領地であり、劍達はまずクルスフォードに移動しようするが王階となり魔物の力も使えるようになった劍は恐ろしいほどに身体能力が向上し神階レベルにまで向上したことにより、劍だけでクルスフォードの領地に移動しその間に舞達はインフェルスの領地に移動する事になる。
こうして別々行動となる。
劍は別行動になった瞬間、一瞬で移動し赤い魔物の時間停止能力と白い魔物の地形操作能力でできるだけ早くクルスフォードに移動しようとする。
そのおかげで移動時間はたったの10秒、クルスフォードはもちろん破壊されているが、まだ王階の部分までは破壊されていなかったらしい。
こうして劍はクルスフォードを救うべく、攻撃を開始する。
もうこの小説に書かなくてもわかる通り、たったの1分で敵を殲滅、神階は2人いたが赤い魔物と白い魔物により惨殺され喰われる。
赤い魔物は時間停止能力と更に天候変動能力を得る。白い魔物は地形操作能力と更に不死能力を得る。
「これだけの力があればもう大神にも勝てるかもしれない……」
そんなことを思いながらも劍はクルスフォードの生きていた兵士を集め、舞達が目指しているインフェルスに移動する。
もちろん移動時間はたったの10秒であり、クルスフォードの兵士たちは遅れてくるが地形操作をした事によりクルスフォードの兵士たちもかなり早く移動できるようにしたのである。
劍はインフェルスに到着すると残りの8人となった神階の5人が待ち構えていた。
「おい、貴様……よくも我らの仲間を4人も殺してくれたな……」
「もう重罪ですわよ……」
「殺させてもらう……」
「ほんっっっとにムカつく顔だな……その顔めちゃくちゃにしてやるよ」
「やれるもんならやってみろよ、神階さんよ!!!」
こうして最初は思いもよらなかった神階5人との対決が始まる。
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