第20話 雨音が聞こえる
ざあざあという雨音が聞こえる
暗い暗渠に吸い込まれていく、黒い水たちを思う
そこに一緒に私も落として
窒息させてくれないか
こんなにも惨めで
こんなにも醜く
生きる価値のない私を
ああ、雨音が聞こえる
いつまで、私は生きなくてはいけないのか
死なない、と決めたのは
新しい地獄への扉だったのか
生まれてきたくなかった
し
もう
生まれ変わりたくも無い
水に溶けて
流れていくように、巡るように
ずっとずっと
許されるならば
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