S19.1 夢が形作る心 9月18日

――光綿市 光綿支部紅葉――


瀬川「この作戦、うまくいくのか……?同じ日にこのはちゃんが2つの番組の生放送に出るとかずっと話題だけど」

祓川「どうでしょ。紅葉の狙いはわかりやすいですけどね」

瀬川「十六夜くんを悪用するのは僕はあんまり好みじゃないんだがなあ……」

風鳴「最近は過ごしやすくなってきていいな。メニューもそろそろ変えねぇとだが」

稲生「はぁ……。どれだけ頑張っても……いいことなんてないのかな……」


瀬川「今日は訓練があるらしい。誰が来るかは僕も聞いてないんだけどね」


百瀬「こんばんは。訓練とか、まさか襲撃ですか?」

来玖「こっんばっんはー。防災頭巾とか被ったほうがいいんですかね」

花園「おっす。――なんか、嫌な感じの雰囲気だな」


祓川「いや、いらたんが開発した悪鬼を疑似開発した装置で殺し合いをしてもらうだけだよ。VRMMOの技術使ってるんだって」


花園「殺し合いをする『だけ』って時点で十分異常なんだがな。――紅葉にずっと所属してっとこうなるのか……」

百瀬「全然穏やかじゃないです」


▶長身の男が入ってきます。君たちを見るとニヤリと笑いますね


伊良原「お初にお目にかかる。伊良原だ。甘ちゃんの瀬川の使い走りと聞いたが、反抗心があって使い捨てやすそうなのもいるじゃないか」

結凪「ど、どうも……」


風鳴「おっと、いらっしゃいませ。こういう時はコーヒーでいいか?席は自由にどうぞだ」

百瀬「あっ!――伊良原さんといえば、あの」

瀬川「久しぶりだね。2年ぶりかな?設置については君に一任するよ」


花園「ああ……噂のヒトデナシ……」

稲生「悪いときに……悪いものは重なるもの……。はぁ……」


伊良原「ああ。俺が人でなしならお前たちはもっと人でなしだがな。お前らがもっと働けばこんな事態になっていない。無能を晒したせいで自分や知り合いが危機に陥るのだよ」


花園「……俺、こんなんと同類扱いされてたのか」


伊良原「時として正論は人を傷つける。瀬川よ、適当に設定しておくがいいな?」

結凪「設定してるのはわーたーしーでーすー!!」


祓川「結局、対人戦を想定するのはいいんですけど誰が入るの?いらたん?私?」


花園「相手したくねー人ばっかだな。他の……もうちょっと殴りやすそうな奴いねーもんかね」

百瀬「無茶振りしてくる人なので、きっととんでもない方々が出てくるのでは……」


伊良原「そこのどうでも良さそうなことで悩んでる女を殴ればいいじゃないか。対人戦とはそういうものじゃないのか?」


▶稲生に一瞥だけ向けると、興味なさそうに機械のほうに目を向けます


花園「あー、この前出てきた顔の良いクズ女とかは後腐れ無さそうだったな、その点では」


伊良原「こういう会話の通じない、わかっていてする気もない理系は嫌いだが、相手してもすぐ死んでつまらんタイプだ。青葉、お前がやれ。瀬川も久々に暴れたいだろう……?」


花園「普通の生活してたらあんま関わり合いになりたくねータイプ多いんだよな、紅葉の人って」

来玖「化け物を倒せって言われていたはずなのに、いつから人を倒す事になってしまったんでしょうかね。いや割とみんな人の形でしたけど」

風鳴「いいんじゃねぇか?化物も英雄も立場が違うってだけだろ」


瀬川「そうは言うが、僕の身体はもう動かなくてね。見ればわかるだろう?」


伊良原「そんなもの無視すればよい。いつまで過去の妄執にしがみついているんだ。なりたい姿で戦ってこい」


▶車椅子を蹴り飛ばして、瀬川を設定したばかりの空間に蹴り入れます。車椅子が倒れ、結凪の目の前にガシャンと音を立てます


結凪「あっぶな……」

稲生「うっわぁ……」

百瀬 「あまりにもアレではないですかねあれ!」

花園「ホントやべー奴だな……瀬川さん大丈夫か?」

風鳴「景気いいじゃねーか。死にかけみたいな姿ばっか見続けるよりはずっといいしな」


伊良原「そのとおりだ。世の中考えなくていいことばかり考える馬鹿が多い。あの空間は2時間戦うと空間圧縮が起き、身体ごと消滅する。助けに行かなくていいのか?お前たちのボスなんだろう……?」


風鳴「ほー、便利なもんだな。普通の悪鬼にも使えりゃ俺らもいらなくなるかもな」

百瀬「よくわかりましたよ……。真帆ちゃんがいつも泣いてた理由が……」

花園「クソッ!こんなヤベー奴と一緒の空間にいられるか!俺は瀬川さんを助けるぞ!」

来玖「助けるだけなら戦う必要皆無だと思うんですけどね。行きましょうか姉さん」

百瀬 「それフラグですから! ──あーうん、行こうか来玖……うん」

風鳴「そんじゃ世話になるとしますかねぇ」

稲生「……まぁ。見捨てられないし、行きますけど……」

来玖「確かに、成長を直接見せられる機会ってあんまりないですし、丁度いいといえば丁度いいのかもしれませんね」


祓川「はー……。相変わらず激励がヘッタクソ。ちゃんと私のデータくらい取っておきなさいよ」


伊良原「組織に属した以上、上を目指すか抜ける為に人生を捧げるのが手駒というものだ。偉そうなことを言うのであれば、行動で示してみせろ。上を立たせるのも下の仕事だ」


結凪「ギリギリまで空間調整は私がしますから、命の駆け引きでしか話せないこともあると思いますよ」


――訓練施設――


▶真っ白で無機質な空間です。悪鬼に似ていると感じました。車椅子から落ちて動けなく、もがいてる瀬川がいます


来玖「それどころでもなさそうですけど」

花園「あーあー……瀬川さん、大丈夫か?」

風鳴「おっさん、よくその様で自分も戦うとか言ってられたな」


祓川「せーんぱい。悪鬼久々で忘れちゃったんですか?なりたい自分は、今なんですか?」

瀬川「言うね……」


▶瀬川の身体が光り輝き、白銀の鎧と長めの片手剣、そして小さめの盾を身に着けた、今より少し若く、髭もないイケメンに変わります


瀬川「君たちには僕の勇姿を見せたことがなかったね。ブランクはあるが、昔は英雄に近いまで言われてたんだ……!――身体が言うことを聞いてくれる分、手加減も出来ないよ……」


祓川「あーせんぱい……!それですよ!!それ!今日は一緒に頑張りましょうねせんぱい……!」


風鳴「いいじゃねーか、後身らしく胸借りるつもりで行くぜ」

百瀬「どう見ても、強そうですね……ま、私は殴り続けるだけです」

稲生「なんだ……すごく強そうじゃないですか……」

花園「やべー感じがギュンギュンするが、俺も今まで通りってわけじゃあねーんだ。ふっ……オラァ!」


▶花園から更に二対の腕が生えます


瀬川「強く見えるのは心の強さだよ。僕は今までの自分を慚じてきた。今までの自分の情けなさを払拭したい思いこそが、強さに繋がっているんだ」


花園 「瀬川さんはかっけーナイト、って感じだが俺の格好がどう見てもモンスター側なのがなあ……」


▶戦闘前行動 百瀬 魔術皆伝 七色 ブィストロター きびきび動こう[百瀬 稲生]

▶戦闘前行動 花園 ハートオブライト

▶戦闘前行動 稲生 ブィストロター イスティドラール

▶戦闘前行動 風鳴 仁義なき戦い

▶戦闘前行動 瀬川 一刀両断(対象の技を使用不可にする)(糺森・乱入禁止・後の先)

▶戦闘前行動 祓川 仁義なき戦い パッチワーク人体(自分の生命・精神を分析不可、最大値上昇)


▶祓川の身体が全身真っ黒に染め上げられた後、自分のハサミで身体を両断し、繋ぎ合わせるように再構成します


祓川「せんぱい!!私、今日ものすごくがんばりますから!!あの時なんかより強くなって、せんぱいに心配されないほど強くなったって……守ってもらわなくたって大丈夫だって、証明してみせますから!!」

瀬川「期待してるよ」


▶祓川 絆引き上げ 瀬川

▶瀬川 物主霊従(選択して4人を任意のマスに移動させる)

散沙雨(通常攻撃ダメージ分、物理防御にダメージ)

秋沙雨(通常攻撃ダメージ分、魔法防御にダメージ)

霧沙雨(通常攻撃ダメージ分、魔法追加ダメージにダメージ)来玖百瀬稲生風鳴

▶花園以外回避判定

 [カウンター[当て身投げ]×3]

 成功 成功 失敗[閃き][アートマユリィ×2]

[身代わり]

 物防マイナス2018 魔防マイナス2006 魔法追加ダメージマイナス1854


[通常攻撃[EOE、熟練の腕前、足刀蹴り[上段足刀蹴り]アサーダ、アグレス、アーンヴァル、月はやがて輝いて、薙ぎ払い[真空破斬]残光[ルミネセンス]植物操作[マンドラゴラ]燕返し[フレームカット]]

[通常攻撃[EOE、熟練の腕前、足刀蹴り[上段足刀蹴り]アサーダ、アグレス、アーンヴァル、月はやがて輝いて、薙ぎ払い[真空破斬]残光[ルミネセンス]植物操作[マンドラゴラ]燕返し[フレームカット]]

[マウント×4][メシウマ×4]

 計生命3161ダメージ 精神3643ダメージ

 

花園「うおっ!?皆大丈夫か!?」

瀬川「とりあえず花園くんに仕事させられてはかなわないからね。退避してもらうよ!」

風鳴「一瞬だろうと俺の力だ……本気でぶちかます!」

瀬川「うーん、反撃としては痛いね。頼むよ青葉」


▶祓川 ちくちく針(補助。物理1d1+10。全体のターン開始時に行動させる)

糊剥がし(補助。全体の移動阻害、移動時1d2+10、物理防御-200)

通常攻撃[冷徹、クソゲーマニア、貫通]

[溶け落ちる布(瀬川の生命を900回復)]

[大盾]

▶稲生 天運で回避

 成功

[油断大敵[魔力素(昏鐘 鏗然 ターイナ パラノマル 暗器) 日本語でおk(アエラキ) ダーク]

 60+43ダメージ


祓川「あちゃー……。すいませんせんぱい……。何も出来ませんでした」


▶[ちくちく針]稲生 水青 

 2029ダメージ

[庇う[守護者(鉄壁・きた!盾きた!メイン盾きた!・心の中の王子様・仁王立ち・パリィ・かざぐるま・コットンガード・ファーコート)]

▶[ちくちく針]来玖 転送装置 剛招ビート[力への渇望、ヴァイト・ルインフォース]座禅の教え[妖精王の天秤 チアリング]マルチタスク[観察力・妖怪知識・仕事知識]スピードスピード[レジスター・タライ]瞬間石 ガラクタ バランスで判定 瀬川 風鳴

 2029ダメージ[糊剥がし]2217ダメージ 成功 11ダメージ 成功 8ダメージ 成功 10ダメージ

成功 成功 成功 クリティカル[計488ダメージ]

[庇う[守護者]][庇う[守護者]]

[生命バリア[バリアブルプライス・三天結盾、ATフィールド]

[風鳴:2軸ヒンジ式携帯電話・中京間畳、GBA、オンリーイベントカタログ]

[ガンナーズブルーム:エナジーブラスト][連鎖反応:エナジーブラスト][連続魔:エナジーブラスト][一筋の光明:エナジーブラスト][ダメ押しの一撃:エナジーブラスト]

 ノーダメージ


来玖「おっと、ごめんなさい手が滑りました。……あんまり上手くいかないものですね」

風鳴「……っておい!?よりによって1番疲弊してる俺に回すなよ!」

来玖「すみません。手元が狂いました」

風鳴「むしろ正確さをウリにして欲しいもんだがな」


▶祓川 約束された勝利の剣[冷徹]ハサミの返し刃(攻撃があたった時、追加発動する。通常攻撃を発生させる)

 2253ダメージ

[百瀬:モンハンダイブ][稲生:モンハンダイブ]

[マジックカウンター[当て身投げ]][アートマユリィ]

 1923ダメージ

[霧裂きジャック(任意のタイミングで自動割り込み。全体に自然反応攻撃で60d60)]

 1807ダメージ[地の利]

[瞬獄殺(任意のタイミングで自動割り込み。敵と同じマスに移動し、16d16の物理)]

[カウンター[当て身投げ]][アートマユリィ]

[通常攻撃[EOE、熟練の腕前、足刀蹴り[上段足刀蹴り]アサーダ、アグレス、アーンヴァル、月はやがて輝いて、薙ぎ払い[真空破斬]残光[ルミネセンス]植物操作[マンドラゴラ]燕返し[フレームカット]]

 計5460ダメージ


祓川「はぁ……はぁ……。降参降参こうさーん!!!」

瀬川「久しぶりに連携したにしては、それなりに出来たんじゃないか?僕たち」

祓川「せんぱいはそうかもですけど、私としては通算3敗目なんですよ。育成した子たちにボコられたの」

瀬川「それは嬉しいことじゃないか……」


風鳴「こんだけ数で押してて決めきれねーんだもんな。まぁ気遣って余力残してんだろ?まだまだ高くいてもらわなきゃな」

百瀬「あまりにも強くて圧倒されましたよ……」

稲生 「殆ど何も出来なかった……」

花園「この六本腕の意味あったか?見た目は強そうなんだが扱いきれてない感じがしててな……」


瀬川「両手じゃ守りたいものが足りなかったんだろう?願えば使える時が来るさ」


花園「……そういうモンか。確かに、全員守るには二本腕じゃ足りねーわな」


祓川「いらたんは口は悪いけど正しいことしか言わないから。あの人は不器用なだけなのよ」


――光綿市 光綿支部紅葉――


伊良原「瀬川。お前は引退するには惜しい。戦う意志さえあればお前はまだ使える駒だ。手駒になったのならば朽ち果てるまで戦え」

瀬川「お前の励まし方はわかりにくいんだよ。――でも、そうだね。僕ももう少し頑張ってみるよ」


来玖「随分熱い発破のかけ方で」

花園「六本も腕があれば月50……いや、60ページいけるか!?」

花園「後はクソみてーな呪いを解けば理想の作家生活ができるッ……!アシ無しでも月60ページできれば今よりハイペースで単行本も出せる……!印税が入るッ……!」


伊良原「お前も少しはマシな目をするようになったな。理系はやめておけ、稼げないぞ。それで、この実験マウスは持ち帰っていいのか?」

結凪「伊良原さんがすいません。最近はますますわかりにくくなってしまってツンデレが加速してるんです」


風鳴「俺もコイみてーに力使ってけば戻れるかもしれねーな。流石にへばりそうだが」


瀬川「懐かしい気分になったからいいよ。それで、もうすぐしたらこのはちゃんが配信を行う。それと同時に、十六夜くんがこのはちゃんになりすまして配信をする」

瀬川「すると、祭りが始まる。十六夜くんが別の概念に汚染されないよう、羅刹駆除をする3時間が始まるんだ。僕たちも頑張るが完全に役割は死兵だ。……でも、生き残らないといけない」

祓川「あんまり深く考える必要はないですよ。帯刀っぽく言うなら斬れば一緒ですから」


来玖「でもあの機械使うんだったら2時間でぺしゃんこですよ?」


結凪「もう2時間半経ってるんですけどね……。私、とても頑張ったんですからね……?」

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