06 一割・二割の部分
コンコンと、運転席の窓を叩いた交通整理の男性。
運転手がそれに応じて「聞いてないぞ、こんな所で工事だなんて」と窓を開けたのは間違いだ。
次の瞬間鮮やかな手並みで交通整理の男性が「くらえっ!」と何かを車内へ投げ込んできた。
それは、一瞬で煙を吹きだす。
狼狽している誘拐犯の隙をつくようにして、横のドアが開かれて、何者かに外に引っ張り出された。
煙がはれた視界の中で見るのは、セキュリティ担当のおじさんだ。
他にも、元特殊部隊の強襲担当のおじさんや、要人警護の経験があるボディーガード担当のおじさんもいた。
「よしっ、対象を無事確保。我らがアイドルは遠くから愛でてこその、至高の存在。そんな神聖なくりすたんに手をだした罪をその身であがなわせてやれ!」
「「「「「おうっ!」」」」」
迷惑な部分が八割・いや九割くらいだけど。本当、たまに役に立つんだよね。
あと、誘拐犯程外道じゃない所がかろうじて救い。
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