第860話 おやつタイムにしようっと。的なお話
ドロッドロに溶けていたが時間が経った結果カッチカチのアッツアツになった金属とヌルヌルのテッカテカで時たまピクピクと動く触手を無視して魔石のみを回収して先に進む。
多少時間が経とうとさっきまでドロッドロに溶けてたからね。
金属を回収するのはまだ無理。
そして触手は触りたくない。
というか使い道が分からないし単純にいらない。
天装さん達も特に欲しいわけではないようで近づかないようにしながら通り過ぎていく。
やっぱ触りたくないよね。
そうして進んでいくと次の階層への階段が見えてくる。
テンタクルミミックの所から一度も魔物と遭遇せず、罠も無かった。
割と順調に進めているな。
これなら今日中に19階層まで行けてしまうかも。
休憩を終えて18階層へ。
ここも最短ルートをまっすぐ進んでいく。
寄り道すればそれだけ宝箱や魔物との遭遇率も上がり利益になるが、どうせならより利益率の高そうな下の階層の方がいいだろう。
と、俺は思っているけどナタリアさん達はどうなんだろうな。
でも今のところ特に反対意見はないので今はこのまま最短ルートを行く。
そしてリリダスによる魔物警報。
今回はさっきみたいに数が曖昧ではなくハッキリと4匹だと言った。
4匹ならばまたアーマードッグあたりだろうか?
それともオークやゴブリン系、コボルト系か?
「あれはグレートファングか。」
現れたのはグレートファング。
初心者御用達魔物の1匹、ホーンファングの上位種で、上に上がった結果1番の特徴である大きな角が名前から消えたちょっと残念な魔物。
そして今の俺達にとってはただの雑魚だ。
飛びかかってきたところをドリヤァアって感じで脳天かち割って終了。
ちなみにこの倒し方を外でやるとかなりグロい事になる。
ダンジョンだから脳漿ぶちまけずに済む。
「せいっ!」
イリスさんも迎え撃っての一閃で倒していた。
まあ、犬、狼系の強みは機動力と連携だからこういう狭い通路での戦闘なら難なく倒せてしまう。
ダンジョン専門の冒険者が外でファングとやったら存外苦戦しそうだな。
魔石とドロップアイテムの角を回収して先に進む。
するとすぐにリリダスに反応あり。
「罠? でも魔物もいる。……数は1つ?」
なんかよく分かんないけど罠のそばに魔物がいるらしい。
ひょっとして感覚がごっちゃになってる?
罠の感覚と魔物の気配がさ。
「それ、落とし穴だって。でもただの落とし穴じゃなくて中に強酸粘菌が詰まってる。だからハマったら死を覚悟しないといけないって。」
うへぇ……何それ嫌すぎる。
落ちたら足から徐々に溶かされるわけでしょ?
絶対に落ちたくない。
「セフィア、落とし穴のところに土魔法で蓋をしてくれ……落ちたらシャレにならん。」
「分かった。」
うちの嫁さん3人とも便利なスキルなり魔法なりもってるな。
セフィアは今も使っている土魔法。
壁やベッドや橋や落とし穴の蓋になんか行列を整理するあのポールとか、いろいろ作れる。
リリンは気配察知に罠感知。
転移魔法も。
ルリエは生活魔法で消臭できるデオドラントや綺麗にするクリーンなんかがある。
ちなみに俺は使ってもらえない。
匂いが落ちるのが嫌だからだそうだ。
やっぱ匂いフェチ?
蓋も出来た何の問題もなく落とし穴を通過。
そして第1セーフティーエリアに到着。
戦闘は1回だけなので休むほどではないがそれなりに歩いたし油断は禁物という事で一旦休憩。
時間的には少し遅いが、おやつタイムにしようっと。
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