第833話 首スポーンで倒してモンスターハウスを制圧した。的なお話
「モンスターハウスですか……。」
モンスターハウスといえば魔物がひしめく魔の巣窟。
SA◯の主人公君のトラウマでもある。
そんな恐ろしいものではあるのだが、まあ、普通なら警戒するものだがここはまだ浅い階層だし魔物もそんな強くし問題はないだろう。
後宝箱が出現する事もあるし。
……しかし、どういう原理だ?
いや、そういうものなんだろうけど。
この世の中は不思議だけど一応物理法則的なものもある気がするが、こういうのは本当に分からん。
アリシアさんがそういうものだと設定しちゃってるんだろうからそうなるんだろうが……。
「挑みましょう。」
「無視しましょう。」
「「え?」」
見事にタイミングが合ったよ。
まあ、内容は真逆だったけど。
「わざわざ消耗しに行く必要はないでしょう。ここは無視をして先を急いだ方がいいのでは?」
「いえ、相手はまだ弱いですしモンスターハウスでの戦闘を経験しておいた方がいいと思いますよ。連携に関しても深める機会は多い方がいいはずです。」
「ですが、それで怪我をしては元も子もないでしょう?」
「怪我をするだけの意味はあるはずです。」
そういえば意見が合わずにぶつかるのはここ数日で初な気がする。
というよりも、これまでで初だ。
「ではどちらが良いか多数け……いえ、もう少し話し合いましょう。」
「ええ、いいですよ。」
多数決になったら多分こっちが全部意見通せてしまうだろうと、そう思い至ったのだろう。
こっち10人、天装さん達6人だからねぇ。
更にユーリ達は間違いなくセフィアの方に着くだろう。
伊達に親衛隊は名乗ってないだろうし。
というわけで、どう考えてもこちらの勝ちとなるワケダ。
「連携にまだ不安があるからこそ危険を冒すべきではないんですよ。」
「危険といってもたかだか数十匹でしょう? こっちは19人居るので1人2、3匹も倒せば殲滅出来るはずです。」
「確かにそれぞれのパーティのみであるならば問題はないでしょうが、イリスさんとレヴィさんはまだDランクなんですよ? 無茶をすべきではないはずです。」
「確かに2人はDランクですがモンスターパレードを経験しています。この程度なら問題ないはずです。」
話は平行線のまま。
どう収拾つけたものか……もう折れちゃおうか?
なんか話し合ってるのも時間の無駄だし、ここで立ち往生も良くない。
「……はぁ。仕方ありませんね。では入りましょうか。」
とか思ってたら向こうが先に折れた。
もう少し遅ければ俺が折れてたよ?
まあ、挑むならそれでいいんだけども。
というわけで少しばかり作戦会議をしてからモンスターハウスへ。
一塊になって当たるよりも戦いやすく効率がいいという事で3組に分かれてる。
ユーリ達が3人だからね。
そして俺達も天装さんも3分割して、俺はレヴィ、ナタリアさん、ルキノさんの3人と、こっちからのシアとルナ、ユキノの3人をプラスした7人。
他はセフィア、リリン、ルリエとイリスさん、フランベルさん、アンジェラさんの6人のところとレイダさん、蒼井、アカネとユーリ、ラン、ビスカさんの6人だ。
モンスターハウスの中はゴブリン、オークの混成。
ゴブゴブ、フゴフゴとうるさいな。
さっさと処理してしまおう。
オークの一撃を躱し、内側から斬り上げて腕を落とし、そのまま右に薙ぎ払って首を落とす。
飛びかかってきたゴブリンには左回し蹴りをお見舞いしてシアの前に蹴り飛ばす。
突然飛んで来たそれにシアは驚くそぶりは見せつつも即座に反応し綺麗なヘッドショットを決めて沈めた。
後衛2人が近接戦闘をしないで済むように配慮しつつ奥へと進んで行く。
接近して来たオークの一撃をレヴィが受け止め、その隙をユキノが狩る。
ルキノさんはレヴィに近づいて来たゴブリンの頭をゴチャッと潰していた……血の量がエグいな。
奥の方にいたラスト1匹を俺が久しぶりな気がする首スポーンで倒してモンスターハウスを制圧した。
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