第373話 ギリギリでした。的なお話
「ふわぁ〜。よく寝た〜。今何…ってげっ! もう10時過ぎてる!?」
昨日は4日ぶりということでハッスルするリリンとみんなの相手をしてたせいで寝るのが遅くなっちゃったんだよな。
昨日なんとなく確認したら精力旺盛の先のスキル、精力無双というスキルになってたのにも驚いたが、そこからさらに先の絶倫になったのにも驚いた。
………絶倫の先もあるっぽい。
どんだけ気合い入れて設定したんですか、アリシアさん……
しかし、困ったな。
もう朝食の時間を過ぎてるよ。
リリン達も未だに夢の中だし……とりあえず起こすか。
「ほら、朝だぞ。起きて。」
「うぅん。後、5分待って〜。」
ヤバイ!
何これ!?
艶かしくて凄いドキドキする!
やっぱりセフィアは可愛すぎる!!
情欲がむくむくと育ってくるが流石にそれはやり過ぎだし、起きたばっかというのはどうかと思う。
だから自分の感情を押し殺してみんなを起こす。
正直、ギリギリでした。
「ごはん、どうしようか?」
「出来合いのならストレージに入ってるけど……それ食べる?」
「うーん。そうだね。露店ならともかく、料理屋さんだとまだやってないだろうし、今から作ってもお昼ごはんに響くだろうしね。」
「そそ、そうね。それがいいと思うわ。」
「シア、照れてる。かわいい。」
「なっ!? て、照れてないわよ!」
まあ、そういう関係になってまだ日が浅いしね。
それで昨日あんな風に待ち構えてたら恥ずかしくもなるか。
リリン達に誘われたんだろうけど、それでも恥ずかしいんだろう。
本当…
「かわいいなぁ。」
「ちょっ!? レントまで!?」
「あ、ごめん。本当に可愛かったから、つい……」
「………馬鹿。」
赤くなってる様もかわいい。
セフィア達もそう思ってるようでによによと表情が緩んでる。
うん。
みんなかわいい。
シアを愛でた後、出来合いのサンドウィッチとスープ、そして果物をセフィアがカットしてそれをみんなで食べる。
簡単なものだけど、これで十分かな。
と、そういえばみんなは朝ごはんはどうしたんだろう?
まあ、遅れる理由なんてないし普通に食ってるか。
「みんなは午後からどうする? 俺はみんなの武器の整備とアクセサリーを作りたいなって思ってる。」
「宝石箱を手に入れたもんね。」
「まあ、これに入れるやつを作りたいなっておもってね。」
「じゃあ、僕は買い物でもしようかな? みんなも一緒に行かない?」
「ん。分かった。」
「行きます。」
「んー、そうね。私も行こうかしら。エルナも行こ。」
「うん。」
「あ、後レイダさんの監視がてら誘ってくれない? なんか心配で。」
「あはは……確かに。うん。分かったよ。いっそのこと他のみんなも誘おうかな?」
「それもいいんじゃないかな?」
午後の予定も決まった事だし、それまでの時間はまったりのんびりと過ごすかね。
えーと、レイカーさんが貸してくれたブレイブヒーロー・オンラインは……
◇
お昼はみんなで食べてそれぞれの予定へ。
まあ、俺以外みんな同じなんだけどね。
「あ、ちょっと待って。女の子だけで行くんだし武器は持っていた方がいいよ。これ、前のだから少し心もとないと思うけど……」
「心配してくれてありがと、レント。」
「後、レイダさんにはこっちの黒鉄の剣を。槍だと流石に持ち運びにくいだろうから。」
「……わかりました。」
そこ、不満そうにしない。
それでも、神造の武器なんだけどな〜。
……まったく。
みんなを見送った後に俺はみんなの武器の整備をしてから、前に腕輪を作った時と同じようにグラハム武具店に工房を借りに向かった。
流石にこれらは他人、それも武器に詳しい人のところで整備なんて出来ないからね。
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