第340話 楽しいな。的なお話
「お昼ご飯も食べた事だし…………釣りでもするか。」
「連携の確認をするんじゃないのか!?」
「………冗談冗談。」
「いや、今釣竿出してたし……」
「気のせい気のせい。」
「気のせいじゃないだろうに……」
ユキノがいいツッコミ役になるな。
それにしても楽しい。
ツッコミがあるとボケがいがあるよね。
「ふざけるのはこのくらいにして、連携の確認だけどまずはこれまでにやってきたシアとルナとの連携を見せてくれ。」
「分かった。………というか、さっきのはふざけてたのか!?」
「リリン、索敵よろしく。」
「ん。」
「無視するなー!」
この子からかうの楽しいな。
そうして出発してわずか10分でリリンの気配察知に反応が。
大まかな位置を3人に伝えて俺達は後ろから様子を見る。
今回発見したのは角犬。
但しサイズが俺の知っている奴よりも一回り大きく、そして角が立派になっている。
微妙にレベルが上がったステータス鑑定によって魔物の名前だけは分かるようになっている。
それによるとあれはグレートファングというらしい。
角の要素が無いな。
そのグレートファングが4匹の小さな群れになっている。
どう戦うのかな?
「いつも通り行くわよ。」
「う、うん。」
「了解。」
どうやら指示出しはシアの役目らしい。
そんで、いつも通りというだけあって迷う事なく行動する。
茂みに身を隠しルナが魔法の詠唱をし、グレートファングに魔法を発動する。
使ったのはファイヤーボール。
しかし、どういうわけかどいつにも当てる事なく群れの中心地に炸裂した。
なんのつもり………ってなるほど。
あれはグレートファングを分断するのが目的なのか。
ルナのファイヤーボールで4匹がそれぞれ離れた位置に退避し、そこを狙い飛び出したユキノが首を刎ね、シアの矢がヘッドショットでグレートファングを瞬く間に倒していった。
「お疲れ……ってほどではないかな。いつもこんな感じに倒してるのか?」
倒したグレートファングはユキノが回収している。
どうやらアイテムボックスのスキルを持っているようだな。
というか、忍者がアイテムボックスって……
「そうね。対象が少なければこんな感じよ。でも数が多ければ普通に当ててもらったり、私も魔法を使うし、逆に今回よりも少なければユキノだけとか、私の弓だけで倒したりするわね。」
「なるほど。」
ウチは遠距離が蒼井だけだったからそこにシアとルナが加わり、遊撃にユキノが加わるということになるのかな?
でも、相変わらず前衛が多いな。
それに盾職いないし。
「とりあえず、蒼井、シア、ルナが後衛。リリンとユキノが遊撃で俺とレイダさんが前衛、セフィア、ルリエ、アカネが中衛ってところか。まあ、状況によっては変わるだろうしこれから試してみて調整をくわえるだろうけど。」
「そんなところね。でも、ちょっと多くない?」
「それは俺も思ったけどその分安定するし、仲間はずれは可哀想だろ。」
「その辺も状況によって変えればいいか。」
「そうゆうこと。」
そしてその陣形を試してみた。
その結果確かに安定はしていた。
なんだかんだで後衛は充実しているし索敵も優秀、中衛の3人も前衛のサポートや後衛の守りなど臨機応変に対応してくれてる。
しかし、敵が弱すぎたし武器が強すぎた。
一応リザードマンの群れも倒したりしたのだが、弱すぎて問題の洗い出しするほどの事態にはならなかった。
ぶっちゃけた話、元から戦力過多だったのに更に人が増えればそりゃあ、戦力過剰にもなるよね。
結局、陣形などはこのままでもう少し様子を見ようという事になり、この日のお仕事は終了した。
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