第245話 めっちゃモフる的なお話

野菜やスパイス、お肉を沢山買って帰るのだが、これでお別れというのは流石に薄情な気がする。

一緒に行ったのにお肉を食べられないってのはかわいそうな気がする。

まあ、倒したのは全部俺たちなんだが……それでもなんか申し訳ない気がする。

というわけで夕飯にご招待だ。


「何が目的? はっ! まさかやっぱり私の事を狙ってるのね!?」

「んなわけあるかい。案内してもらっときながら倒したの俺だから全部俺のねってのが嫌なだけだ。要らないなら帰っていいよ。」

「いえ、いただきます!」


いい返事だ。

やっぱり素直が一番。


セフィア達が調理し出来上がったのは熊、鹿、そして新たに買ったウサギのジビエ鍋。

インパクトの強い熊と鹿の肉を上手くまとめている。

料理スキルLV8は伊達じゃない。

流石は俺の嫁。


そして嫁の手料理を堪能したら銭湯に行く。

客人を呼んでいる事だしって事で先に夕飯になったからね。

ここにもユーリとレヴィの二人が同行している。

そういえば、なんでレヴィは料理屋で働いていたんだろう?

冒険者なんだしそっちで稼げばいいのに。

だから聴いてみた。


「それは、私の実家、だからだ。」

「なるほど。ひょっとして、お店のお肉とかを狩ってるのか?」

「流石にロックディアーなんかは無理だが、チャージラビットくらいならな。それで浮いたお金でロックディアーを買っているんだ。」

「そうなのか。」


ひょっとして、あの鹿肉を欲しかったりするのだろうか?

と、ここで銭湯に着いた。

まあ、その話は後でもいいだろう。

今は、風呂だ風呂。



さっぱり……しきれてない。

理由はこいつだ。

ユーリの奴、人の嫁をベタベタ触りやがって。

聞こえてるんだよ。

お陰で温泉を楽しめなかったじゃないか。

後、何か忘れてる気がする。

それもあってなんかこう、もやもやする。

肉………鹿? ………駄目だ。思い出せん。

まあ、思い出せないし考えてても仕方ないか。


銭湯の後、夜という事で二人を送ってから家に帰る。

そしてそれぞれの部屋に入るとセフィアがこんな嬉しい事を言ってきた。


「レント。僕の尻尾触っていいよ。」

「急にどうした?」

「レント、お昼の時にあの狐の時に僕の尻尾を触りたいって思ったでしょ。」

「よく分かったな。」

「まあね。だってレントのお嫁さんだもん。」

「そんじゃ、遠慮なく。」


ベッドに腰掛けて触ると毛がしっとりしててしかも何だかいい匂いがする。


「なんか、いい匂いするな。それに手触りもいいし。」

「えへへ。さっき丁寧に洗ってたからね。」

「そうなのか。」


それからもモフる。

ひたすらモフる。

めっちゃモフる。

はぁ〜。

気持ちええわ〜。

めっちゃ手触りええし、いつまでも触ってたくなるわ〜。


「ふっ……ぅん。………はぁ………ぁん。」


なんか、セフィアが凄い、艶かしい声を出してる。

獣人の尻尾は敏感ってラノベとかで良くあるけど本当だったんだな。

どうしよう。

スッゲームラムラする。

その声を聞いてリリンとルリエも発情してる。

そうだ。

ここじゃなくて家ですればいいじゃないか。

というわけで家に一旦帰って一杯18禁的な事をしてから戻って仲良く寝た。

よく眠れそうだ。

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