第215話 フラグはお断り的なお話
朝です。
昨日はセラさんとギルマスが来てたんだっけ。
しかし、鍛えてもらえないのは残念だな。
と、ダメだったことを考えていても仕方ないし、まずはいつも通り素振りをしようか。
「セフィア。朝だよ。起きて。」
「んぅ〜。後五分〜。」
「ぷふっ。」
自分の嫁からこんな定番セリフが出るなんて。
きちんと五分間待ってから再びセフィアを起こす。
その後は三人で素振りをする。
なぜ三人かと言うと、待っている間にリリンが起きて自分もやると言ったからだ。
それが終わると朝食だ。
食材を渡して調理をする二人を眺める。
やっぱりいいなぁ、こういうの。
途中で起きてきたルリエとレイダさんも加わって一気に朝食が出来上がった。
うーん。
今度、メイド服を着てやってもらえないかな?
別に召使いにするとかそういう意味じゃなくて、単に見たいだけ。
ものっっ凄く見てみたいだけ。
セフィアの故郷の馬鹿息子の件が片付いたら提案してみよう。
そうしよう。
遅く起きてきたアカネと蒼井を加えてみんなで朝食を食べる。
そして食べながら俺はこんなことを提案する。
「今日は模擬戦と訓練をしよう。」
「模擬戦は分かるけど、訓練って何やるの?」
「ほら、例の馬鹿が何するかわからないって書いてあったでしょ。」
「うん。」
「それで、人攫いとかそういう事してきてもおかしくないからさ、奇襲対策とか、いきなり襲われても対応できるようにしときたいなと思って。」
「納得。」
「取り敢えずセフィアと一緒に行動している俺とリリンは確定として、みんなの方はどうしよう?」
「やっといた方がいい。」
「あ、やっぱり?」
「セフィアのが無くてもこれから先盗賊に奇襲されるかもしれない。だから今のうちにやっとくべき。」
「そういうことなんだけど、どうかな? 既にやることが決まってるなら仕方ないけど。」
「特にないですし、いいですよ。それにセフィアさんは私と同じお兄さんのお嫁さんだから私も守りたいですし。」
「私もいいよ。盗賊に襲われるのはテンプレだし。」
そんなテンプレがある世界なんていやだと思うんだが、なぜそんなことを言うんだ蒼井よ。
本当に出たらどうするんだ。
「私もいいわよ。」
「それで、模擬戦はいつやるのですか?」
レイダさん、なんでそっちに食いつくんですか。
まあ、断ってないしやるってことでいいかな?
家のことをやる人がいないが、これは結構大事な事だし、後回しでもいいよね。
その後はちょっとした雑談をしながら朝食を食べて、身支度を整えてみんなで家を出る。
そして着いたのはギルドだ。
午前中はここで稽古&模擬戦だ。
セフィア、リリンアカネと模擬戦をしたり、ルリエ、レイダさん、蒼井に稽古をつける。
一生懸命な表情をしたルリエを見てデレッとして一撃もらいそうになったのは内緒だ。
そんなこんなで午前は過ぎて、ギルドでお昼を食べてから街の外に出る。
奇襲対策をするんだけど、誰かが気配察知とかそういうのを覚えてくれるといいな。
あ、俺は悪意感知があるから誰かがなんだぞ。
まあ、悪意感知じゃ魔物は分からないからそういうのがわかると助かるんで、みんなに期待しよう。
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