第202話 新称号と新スキル的なお話
「それによく見れば転移者に転生者も居るし、全員加護まで持ってるとか、本当に面白いよ。」
眷属とかいうだけ、やっぱり分かるか。
というか、俺の何がそんなに面白いんだろう?
称号か? スキルか? 顔……ではない筈。
他には何かないかな?
「それで、君の名前は何かな?」
「あなたは……セフィア、ね。ふんふん。レントをこよなく愛する妻かぁ。普通は誰々の嫁とかなんだけど随分と、クスッ。面白いことになっているわね。」
「え、あ、その、えっと。」
テンパってるセフィアもかわいいです。
それにしてもレントをこよなく愛する妻か。
どうしよう。
すごく嬉しい。
顔がすごいにやけてしまう。
というかいつの間にそんな嬉しい事になっていたんだ?
俺のは普通……………じゃなかった。
なんか、愛妻家が超愛妻家になっていて、更にハーレム野郎という称号が増えていたよ。
超愛妻家はまあいいとしても、ハーレム野郎はやめて欲しい。
そこはせめてハーレム男にしてほしい。
「それで、スキルの話は?」
ナイスリリン。
元々それが本題の筈だよね。
「そういえばそうね。忘れてたわ、性豪(レント限定)のリリンさん。」
「ん。」
やっぱりそれ系の何かが付いていたんだ。
でも俺限定でよかった。
だけど、なんでリリンは少し誇らしげなんだろう?
「それで、誰にする?」
俺がみんなに聞いてみたらそれを聞いていたと思われる眷属の子が口を挟んだ。
「あ、それなんだけどね、今回受けれるのはレント、セフィア、リリン、後そっちのルリエだけだから。」
「へ? なんで?」
「このメダルは自分達で集めないと意味がないってのは知ってる?」
「一応知ってるが。」
「それで、この仲間ってのはお互いがそう認識していないと駄目なのよ。ギルドのパーティ登録というシステムでは意味がないのよ。そうなってる理由は仲間ってのはシステムに縛られる事なく自分達で考え、選び、そして信頼すべきだからっていうのがアリシア様の考えなのよ。まあ、ある程度の好意的な感情が必要って事。そして、その仲間として考えられてて、尚且つ全種類のメダルを取得している時に既に仲間として考えられていた者じゃないと駄目なの。その条件に当てはまるのがさっきの四人ってわけ。まあ、レントはそういうスキル持ってるから要らないよね。」
確かに俺もロードオブスキルマスターがあるから他の人にして貰おうと考えていたけど、他人に言われるのはなんかムッとするな。
というかスキルまでわかるって事はやっぱり鑑定系の能力があるって事だよね。
「久しぶりにたくさん喋ったら喉渇いちゃった。なにか飲み物頂戴。」
そして自由だ。
とりあえず常備している果実水を押し付けてから三人と相談する。
いろいろな意見が出たが、魔力が必要なスキルだった場合レベルが一番上で魔力が多いリリンにして貰おうという結論になった。
「それじゃあ、リリンでお願い出来るかな?」
「ぷはぁっ! この果実水って美味しいね。え? 何? ああ、リリンに決まったのね。じゃあ、これ引いて。」
そう言って指パッチンして出したのはクジ引きだった。
意外とアナログだな。
そして、リリンがクジ引きの箱に手を入れてガサゴソとまさぐった後一個の宝石のような物をを取り出す。
その宝石? は溶けるようにしてリリンの手の中に染み込んでいった。
「リ、リリン。だ、大丈夫なのか?」
「ん。ちょっと待ってて。…………転移魔法が増えてる。」
ステータスを調べていたっぽいリリンはそう、静かに告げた。
「へー。転移魔法か。良かったじゃん。それ、ユニーク属性よ。」
また一人、ユニーク持ちが増えました。
俺は微なのに。
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