第108話 宣言(?)通りです。的なお話
オークキングを倒してぶっ倒れたらリリンと同じランクになりました。
なんで?
俺は倒れて最後まで仕事を全うできなかったから不安だったのに、蓋を開けてみればC+でDランク飛ばしてるんだけど。
一応説明はしてたけどあまり納得は出来ない。
普通ならラッキーと思うかもしれないが俺は命懸けの仕事だからラッキーではなく確実に上げていきたい。
そういう考えであると伝え、どうして倒れた俺がそのランクなのかの説明を求めた。
「その謙虚な姿勢は素晴らしいです。でも、実力以下のランクにいると助長していらぬ諍いを起こすです。それにこれは試験官からの進言なので分不相応ということは決してないです。次に倒れたのにどうしてという疑問に関してですが、戦闘をする以上いつも無傷で済むとは限らないです。なので、負傷退場自体はそれほど減点するわけではないです。もちろんE、Fランクのような格下相手にということなら大幅な減点ですよ。ちなみに倒れずにその後の戦闘に参加していればBランクになってたです。」
「そうですか…。」
倒れてなかったらBだったそうです。
C+で良かったです。
チートさん達は急にランク上げるのって怖くないのかな?
チートあっても油断してたら一発であの世行きなのに。
凄いよね〜。
まあ、何はともあれ試験には合格したみたいだし……つまりは、あれだよね。
ププププ、プロ、プロポーズするんだよね。
どうしよう。
お呪いを受け入れてたし、婚約者だし、大丈夫だと思うけど、でもスゲー緊張する。
落ち着け、落ち着け、餅つけ…じゃないしょちつけ…ってなんだ!?落ち着くんだ俺。
こういう時はあれだ。
円周率。
えーっと3.14……しか習ってない!!
もう終わったよ!
「質問もないみたいですし、結果発表はこれにて終了です。」
どうしよ〜!
プロポーズってなんて言えばいいんだ!?
汝、血の盟約に従い我と契約せよ…か。ってこれじゃただの中二病だよ!
ワレワレハチキュウシンリャクニキタホモサピエンスダ。ってなんでだよ!ホモサピエンスってそれただの戦争じゃん!
あーもー!脳みそが暴走して考えがまとまらない!
「ねぇ、レント。アレクシアさん達だけど……「そうだ、セフィア。俺ちょっと二万回くらい素振りしてくるから先二人を案内してて。それじゃ!」えっ?あ、うん。」
ヨーシ。
メイッパイスブリスルゾー。
キットニマンゴセンカイクライスレバムガノキョウチニタッセラレルハズダ。
ガンバルゾー。
そうして俺は宣言(?)通り二万五千回素振りをした。
〜女子ーズ〜
「ねぇ。あいつは急にどうしたの?なんで素振り二万回なんかするって言ったの?」
「えーとね、レントは今日僕達にプロポーズするつもりなんだって。結婚するのはまだ早いってなって婚約者になったんだけど、Dランクになって一人前になったからって。」
「僕……達 ?ってえ?この子も!?」
「この子って、リリンは僕と同い年だよ。」
「えっ!?うそっ!?」
「嘘じゃない。」
「セフィアさん。リリンさん。準備できましたよ。」
「あ、ルリエちゃん。うん。分かった。今から行くね。」
「今から行くって?それにあの子は?」
「あー。宿の娘さんであの子もレントの婚約者。レントがプロポーズするって言ってるところをあの子が聞いたんだって。」
「また婚約者!?一体何人と婚約してんのよ!あいつは!」
「流石にもういないよ。」
「あのー。セフィアさん。こちらの方々は?」
「あ、うん。こっちのエルフの人がアレクシアさん。そしてあっちの魔族の人がエルナさん。この前の試験の時に僕とレントと一緒にパーティ組んでたんだ。」
「そうなんですか。ところでレントさんは?」
「あー。うん。なんか凄くテンパってて素振り二万回してくるって。」
「そ、そうですか。でも丁度良かったんじゃないですか?」
「まあ、そうだね。」
「びっくりさせよう。」
「はい。」
「あのー。一体なんのことでしょうか?」
「えへへ。えっとねー。さっきレントがプロポーズするって言ったでしょ。だからそれに合わせてこっちも驚かせようと思ってご馳走を作ろうってなってね。」
「…ん。」
「はい!」
「へー。面白そうじゃない。お祝いに私も手伝うわ。驚かせようってことは三人ともプロポーズ受けるつもりなんでしょ。」
「「「もちろん!」」」
「私も手伝う。」
「ありがとうこざいます。」
「そうと決まれば早速始めましょ。」
「「「はい。」」」
この調子じゃ私の出る幕は無いかな。
はあ。結構気になってたんだけどなー。
なかなか上手くいかないもんね。
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