第61話 上位種が出た。的なお話
ダンジョンを順調に進み、今は三階層にいる。
ちなみにニ階層での戦果はブタガエルが七匹、ゴブリンが二十三匹、メイズワームが四匹、ラビットが六匹、ラットが八匹、宝箱から172リムと特筆するものは無かった。
まあ、宝箱に硬貨がちょこっとっていうのは残念感があったけど。
そして、三階層ではラットとラビットが出なくなっていた。
とはいえ、今の所はゴブリンが主力なのか既に結構な数になっている。
こうなると遺体が残らなくて良かったと思う。
ゴブリンの死体を山のように積むなんてしたくないからな。
そしてラット達の代わりにスライムが出てくるようになった。
でも、どういう訳かセフィアとリリンにばかり襲いかかる。
いや、訳は分かってるんだ。
だって襲う→爆散→魔石回収という一連の動作をかれこれ五回は行っているからな。
でも、嫁が襲われたことに対するこの怒りはどうすればいいんだ。
そんなわけでゴブリンを見つける度に斬りかかっています。
片手剣スキルを手にいれてから面白いくらい首が飛ぶ飛ぶ。
ヒュッてやってスポーンって感じで、楽しく八つ当たりしてます。
あ、またメダルだ。
◇
ゴブリンに八つ当たりして、ある程度スッキリした頃に四階層に行く階段の前にある広間に出た。
でも今回は先客がおる。
ぱっと見普通のゴブリンの群れなんだけど、一匹だけ毛並みの違う奴がいる。
なんか、木の杖を持っている。
「あれはDランクのメイジゴブリン。魔法を使える。」
「使える属性は?」
「分からない。個体によってバラバラだから。」
「分かった。俺とセフィアで周りのゴブリンをやるから、リリンはメイジの方を頼む。」
「ん。」
そう言ってリリンは上空に水の槍を複数作り出す。
俺とセフィアはリリンの魔法に合わせて飛び出すつもりで、構える。
ゴブリンもこちらに気づいているようで普通のがこちらに向かってきた。
「行くよ。」
「うん。」
「ああ。」
「アクアランス!」
リリンが魔法を放つのと同時に飛び出す俺とセフィア。
右側のゴブリンを俺が、左側のをセフィアが相手をする。
先ずは一匹目とアリシアさんお手製の黒鉄の剣を振りかぶると
「あれ?」
というリリンの声が後方から聞こえた。
振り下ろした黒鉄の剣を受けたゴブリンが消え、奥が少し見えた。
そして奥には……何も見えなかった。
だってメイジゴブリンが居ないんだもの。
とはいえ他にもゴブリンがいるのだから考えるのは後にして周りの奴を片っ端から首スポーンする。
◇
ゴブリンを片付けたあと、休憩しながらメイジゴブリンはどうなったのか聞いてみる。
「なんか、あれ?とか言ってたけど、メイジゴブリンはどうなったの?」
「抵抗もなく一撃だった。」
「そういえばレントとリリンはCランク相当って言われてたね。」
「そうだった。」
つまり、リリンのステータスが高いから抵抗する暇なく倒されたということか。
うん。
やっぱりLV上げはもう少し控えよう。
このままじゃイベントでLVだけ高くなったプレイヤースキルが伴わない奴みたいにステータスに振り回されそうだし。
取り敢えず、戦闘が少なくなる事を願いつつ四階層に行こうかね。
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