第50話 チートじゃ無いです。的なお話
「これは凄いな。」
「凄い、ですか?」
「ああ、セフィアはDランク相当。レントとリリンに至ってはCランクに届く勢いだ。」
「そうなんですか?」
「そうだ。しかし、レントのステータスは普通よりも高いな。DランクのLV平均は20前後でステータスの平均値は50前後。そしてCランクのLV平均は30前後でステータスの平均値は70前後だ。つまり、Dランク相当のLVでCランクに届くレントは普通よりもステータスが高いという事になる。」
そういえば以前にもステータスが高いって言われたな。
でも、俺は最初から加護があったから高いのだろうしやっぱりチートって訳じゃないんだな。
「とはいえ、今はステータスが高いからなんとかなっているが、今後も大丈夫とは限らない。ランクを上げていけばステータスだけではどうにもならない事もあるだろう。その為にも技術と経験を磨く必要があるな。」
「技術と経験ですか。」
昔やった無双シリーズを思い出すな。
○布を限界まで育てて武器もアイテムも能力限界ギリギリなのに最高難易度のステージだとすっげー勢いで体力が減っていったな。
そしてそのステージをクリアするにはプレイヤースキルを磨く必要がある。
つまりはそういことだろう。
……まあ、俺は友人に手伝ってもらったけど。
「確かレントは片手剣を使うが片手剣スキルを持っていなかったな。
そうだな…よし。
レントは技術と経験を磨く為にひたすら模擬戦をして貰おう。
それに、元から模擬戦はやるつもりだったし、問題無いだろう。」
「ひ、ひたすら、ですか?あの、他の方法は無いんですか?例えば素振りとか。」
「素振りでLVが上がったという話は聞いたことがあるから、無意味という事は無いだろうが、素振りで覚えたという話は聞いたこと無いな。それに、二人の事を護りたいのだろう。ならば素振りよりも模擬戦の方がいい筈だ。」
「!そうですね。では、よろしくお願いします。」
「うむ。さて、次はセフィアとリリンだが、回避行動の訓練をして貰おうか。二人はDEFが低いからな。やり方は先ずセフィアが攻撃をして、それをリリンがひたすら躱す。それを三分間行ったら息を整えたのち、攻守を交代をする。それを20セットやって貰おう。勿論、攻撃側も手を抜かずどうすれば当てられるか工夫をしながらだ。」
「「はい。」」
「セフィアとリリンはあっちでやってくれ。レントは私とひたすら模擬戦だ。それでは、始め。」
「「「はい。」」」
セフィア達の三分間攻撃し続けるのも、回避し続けるのも大変そうだ。
でも余所見してる暇は無い。
「先ずは好きに攻撃をして来い。」
リィナさんはそう告げる。
だから先ずは一番自信のある唐竹から始めて、唐竹、袈裟斬り、逆袈裟、右薙ぎ、左薙ぎ、右切り上げ、左切り上げ、逆風、突きの九つの基本的な攻撃方法だけ行う。
余計な動作を入れるのはかえってスキルの習得が遅れる気がする。
そうして暫く攻撃を続けていると
「そろそろ私も攻撃をさせて貰おうか。」
そう簡単にやられてなるものかと出の早い突きをするが、あっさりと躱され背中に思い切り蹴りを入れられた。
その後も果敢に挑むもあっさりと反撃され、最後の方は一方的にボコられるだけになってしまった。
やっぱりリィナさんは強かった。
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