歩く彼に合わせてゆっくり漕ぐ自転車。あの子のために買っておいたコーラ。過剰な描写はなくとも、淡々と描かれる日常が、心にある愛を読む側の胸に感じさせてくれます。お互いの心が息をするように自然に求めあうということ、異性愛、同性愛に拘わらず、他者とこれほど深く、長く、信頼関係で繋がれるということ、、、。タイトルである波のように、家族愛からそれ以上のものへと、形を変えながらもずっと続く愛情に憧れます。心を温めたい、たくさんの人に読んでもらいたいお話です。