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別に吊る気なんてなかった。
去年末、貴方が教えてくれた方法で
貴方の後を追ったらそれはそれはもう
素敵な鍍金で飾られた死になると思った。
別に、自殺がしたいわけじゃなかった。
それでもなんだか気になって、
部屋にあったスワブ?
部活で使っていた、楽器の中を掃除するものだったかな。
紐状なら何でも良かった。
貴方が教えてくれてしまった
皮肉にも愛するあなたに教えて貰ってしまった
「首つり縄の結び方」を
試して見てしまった
そして
命なんて案外世間がそう思わせたいほどには
重くないものなんでしょうかね。
出来てしまうんです。出来てしまったんです。
起き上がれなくなる、動けなるなる薬を私は知っています。
別に、死なないです、きっと死なないんですけれども。
だって別に死にたくなんてないんですけれども、
きっとあの薬を飲んで
この結び方の縄を首にかけたら
倒れた後はもう
為す術なく息絶えるんだろうななんて
考えてしまったんです。
何より癇癪のODを止められないんですから。
癇癪で首を吊ってしまうのかも知れませんね。
なんて
血塗れの腕をにこやかに眺めながらこんなことを考えている夜明け前。
死にたくない。
残念なことにこれは
あまりにも小説めいたただの現実で
こんな残念な人間が生きてしまっていて
笑顔で自分の血を眺めながら生きていることに詫びているような
私の世界ではこんな人間が普通になってしまっていて
周りの人間も腕を切ったり酒に溺れたり薬に溺れたり情緒がイカれたり異性に酔ったり。
そんなやつばかりなのですが。
きっと、きっとそれを御伽噺としか思わないで生きていっているような人間も
少なからずいるんでしょうね。
私だってこんなものは知りたくなかったですね。
猫、可愛いな。
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