下着の話

 七月に入って、いよいよ暑くなってきました。周りはもう、生地の厚い制服ではなく、ワイシャツにズボンかスカートです。

 しかし、暑いのは変わらないので、汗をいっぱいかきます。そのため、ランドリールームをよく使うようになりました。

 わたしは一昨日ぐらいに、沢山の洗濯物(スカート、ワイシャツ2枚、あとは下着がほとんど。)を持ってランドリールームに行きました。ランドリールームは前までは人気があまりなかったのですが、やっぱり夏はすごく混みます。順番待ちをしていたのですが、一回の洗濯に十分ほどかかるので、並ぶとかなり時間が掛かります。

 わたしは、その時間に使う洗剤を選んでました。主に洗剤は、自分で買ったものや、自分で作ったものを使うことができますが、わたしはランドリールームの洗剤をよく使っています。その日は、洗剤選びに珍しく迷っていました。ランドリールームの洗剤は十種類以上もあります。一番人気はバラの香りで、ほかには、ミントの香りやストロベリーの香り、バナナの香りにミルクの香りなどあります。大体はその日の気分で選ぶのですが、その日のわたしは、下着用の洗剤(わたしは制服類と下着を分けて洗うので。)を太陽の香りか、ヒヤシンスの香りのどちらかにしようか迷っていました。そしたら、わたしの頭の中に、響く声が「迷ってんならわたしの分けてやるよ。」ってきこえたのです。アビーです。

 わたしは、ろくでもないことになると思ったので、断りました。するとアビーは「特製の洗剤だからとてもいいのにな。」だなんて、勿体なさそうに言ってきたので、呆れながらもわたしは、アビーの話を聞くことにしたのです。

 洗剤自体はとても匂いは良かったのですが、ピンク色だったのが気になりました。早速わたしは、自分の番になったら、その洗剤を使うことにしました。まず、制服類はバラの香りで決めて、その次に下着を次々と放り込みました。わたしは、十分間をアビーは洗剤作りの才能があると、感心しながら待っていました。洗濯が終わり、フタを開けて下着を取り出してみると、驚いたことに下着がピンクになっていたのです。わたしは、最初、自分の勘違いかと思いましたが、番号はわたしの使っていた洗濯機と同じ番号でしたし、周りも気にしていなかったので、わたしのに間違い無かったのです!わたしは、下着を取り出しながら、しばらく考えました。すると、心当たりを見つけました。アビーです。

 わたしは怒りと恥ずかしさで、頭がいっぱいになりました。嬉しいことに、近くにミノリがいるのを発見したので、ミノリに、事情を話したら、急いで一緒に職員室に行ってくれると言ってくれました。私たちは、職員室にいき、泣きそうになりながらもガーランド先生に経緯を言いましたら、ガーランド先生は怒って、アビーに処罰を考えることを言ってくれました。

 わたしは、その日はみんなに慰めてもらいました。下着はピンクになりまたが、気にしないことにしました。たぶん、しばらくすれば色落ちもするだろう、と思いながら、その日は過ごしました。

 ちなみにアビーは、二週間のトイレ掃除だそうです!





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