リーの記憶

 昨日は散々でした。わたしは図書室や部屋にこもって感想文を書いていました。図書室では、ダイルの面白いような、つまらないような話をずっと聞きながら書いていましたし、部屋ではミノリの相談話を延々と聞いていました。いいですか、わたしは暇じゃないのです。感想文を書いてる間は、できれば放っておいて欲しかったです。土曜日の学校が終わった感が台無しでした。そういえば、昨日はマイクを見てませんでした。

 そして今日はまず、ガーランド先生に感想文を提出しに行きました。ガーランド先生は笑いながら見ていました。わたしは、なにも面白いことを書いたわけではないですよ。むしろ、ガーランド先生に対しての皮肉をずっと書いていただけなのです。ガーランド先生は、自分に対しての皮肉を素直に受け入れる先生なのだと思いました。笑ってるガーランド先生の元にダグラスさんも来て、わたしの感想文を読んでいました。ダグラスさんは、大笑いしてました。「まったくその通りだ!」だなんて大声で言っちゃって、ガーランド先生にこっぴどく怒られていました。わたしは笑いそうになりましたし、ガーランド先生がダグラスさんを説教してし始めたので、その場を去りました。

 そのあと、わたしはリー、ミノリと会いました。どうやらリーの課題(クラウン先生の授業)をやるために図書室に行くみたいです。なので、わたしもついて行くことにしました!

 リーは持っていた大きなカバンから、何やら手紙を次々と出してしました。なにやらここ二週間ぐらい、親に家族の歴史を書いて送ってもらったようです。わたしは、日曜日はみんなと遊んで運動をするのが好きなのですが、今日は、リーの手紙を片っ端から読んで、紙にまとめる日になりました。リーの家系は、古くは大きな革命に力を貸したり、国王の側近になったり、時には外国に逃げたり…そんな、波瀾万丈な感じでした。

 リーに家族の話を聞いてみたら、面白い話が聞けました。例えば、昔から守り続けている家宝の一つに高価な壺があったり、国王の剣が飾ってあったり、あと、リーのおじいちゃんの家にはドラゴンの牙があるんですって!わたしは想像しましたが、とても楽しかったです。リーの家系はとてもすごい家系だと確信しました!

 わたしの家系ってどんな感じなんでしょうね。手紙を出してみようと思います。












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