第2話 春殺し
短歌一首
白黒をつけず答えを避けたまま
待たせた君の春を殺した
高校入学から一月が過ぎた頃、一人の女生徒から告白された。
私は付き合うとも、付き合わないとも返事しなかった。そしてずるずると答えを避けたまま月日だけが過ぎていった。
季節はいつのまにか夏の装いへと替わっていた。
私は答えを出さぬまま、彼女の恋する春を殺してしまった・・・
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