口笛短歌

今本豊明

第1話 入り口

短歌一首


恋愛と違う『好き』があることを

初めて知った 冬の入り口




恋してはいけない人、愛しても決して進展などない人を好きになってしまった。

そんなことは分かっている、お互いに分かっている、それでもなんとか繋ぎとめたい。

自分の心を誤魔化しながら、これは恋愛を超越した尊敬の念だと言い聞かせながら歩むその先には、寒くなっていく冬の気配が濃くなっていた。




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