パラサイト 半地下の家族
初めての映画です。
韓国の半地下の家は、もともとミサイル対策で作られたシェルターが低価格で貸し出されたものだそうです。その理由から、半地下の家は低所得者の象徴となっています。
半地下の家に暮らすキム一家の長男ギウは、留学する友達に代わって家庭教師の仕事をすることになります。勤め先は高台の豪邸に住むパク家です。初日にうまくパク家の信用を得たギウは、イリノイに留学していた美大生と称した妹を、パク家長男の美術教師として潜り込ませます。
そこからパク家の使用人を次々に追い出して、家族でパク家に乗り込む展開はなかなか痛快です。家庭教師や運転手をこなすスキルがあって頭の切れるキム一家が全員失業者なのは、韓国社会の暗部を表現しているのかもしれません。
一家がキャンプに出掛けたパク邸で、キム一家はどんちゃん騒ぎをして過ごします。楽しい宴会なのに観る側は落ち着かないです。
追い出されたパク家の元家政婦が夜中に戻ってきたシーンから、映画の雰囲気は一変します。下手なホラーよりも怖いです。
韓国の格差者を取り扱った映画なので、そのあたりの細かい演出がよく効いています。家族写真でパク家の娘の整形が暗示されていたり、豪雨のシーンや家の立地、階段をいくつも降りる地下で富裕層と貧困層の格差が表現されていたり、台詞以外で何かを表現することが多いです。見てからいろいろ考えることを楽しめる映画だと思います。
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