第2話
いつもと変わらない学校、見慣れた殺風景な教室。
そんな教室で唯一輝きを放っている一人の彼。
特に目立つわけでもない普通の私が大好きな、頭が良くて優しい普通の男の子。彼はまた教科書と睨み合い勉学に励んでいた。
倍率は低い、そう甘んじていた私がバカだったと後に後悔することになるとも知らず私は呑気にあくびをしていた。
昼食の時間も終わり英語の授業が始まろうとしていた。
教卓には眼鏡の女教師が一人。物事にたいして細かく、宿題もよく出してくるような私の大嫌いな先生だ。それでも、私は笑みを浮かべ嫌われない努力をする。それともう一つ。
先生が話だし、聞いたことのない言語を口にすると私の脳に刺激しいつの間にか気持ちがいい夢の世界へと私を連れ出していた。
その気持ちがいい瞬間というのは余りに短く気がつけば重苦しい現実へと私は戻っていた。
授業もいつの間にか終わっていて、まるで竜宮城にでも行っていたかのような気がした。
「心ちゃん」
いまいち冴えない私の脳に話しかけてくるのは私の大親友である結香ちゃんだった。
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