第16話 季節の変わり目は風邪をひきやすい
「べっくしょんッ!」
パーク内にある宿舎で布団に横になりながらトモカズがくしゃみをする
「再開した最初の台詞がくしゃみってどうなんですか?」
アヤが突っ込む
「仕方ねえだろ季節の変わり目は風邪をひきやすいって言うだろ?、というかなんでお前はいつも風邪ひかねえんだよ、やっぱあれか?バカは風邪をひか…」
トモカズが何かを言いかけたが
ドスン…
「何か言いました?」
アヤがいつの間にか手にした包丁を布団に突き刺した
「いえ…何でもないです…」
「……暇だ…」
トモカズが呟く
「病人なんですから安静にしてくださいよ?」
「わーってるよ、しっかしやることが無くてなぁ…お前なんか一発芸やれよ」
「お断りします、何か欲しいものがあれば持ってきますから、絶対にこの部屋から出ないでくださいよ」
アヤがそう言いながら部屋から出て行く
「………………」
トモカズは無言でドアに手を掛け開けた
しかしそこには満面の笑みを浮かべたアヤが立っていた
「ダメですからね?」
「あっはい…」
トモカズは何もなかったかのようにドアを閉めた
トモカズが大人しくなったのを確認したアヤはバスで図書館に向かった
〜図書館〜
「カズが風邪をひいたから薬を分けて欲しい…ですか」
博士が聞き返す
「ええ、パークの外まで行くとその間に
「まぁ別に分けてやるのは構わないのですが…何故同じヒトであるお前は風邪をひかないのですか?そう言えばこんな言葉があるのです、バカは風邪をひか…」
ガシッ!
アヤは博士の肩を掴み力を入れる
ギリギリギリギリ
「今何か言いました博士?」
「イダダダダダダダ!痛い!痛いのです!何も言ってない!何も言ってないから早く離すのですかばんッ!」
アヤは手を離した
「はぁ…はぁ…全く昔のお前はどこに行ってしまったのですか…」
博士が息を上げながら言った
その後博士から薬を貰ったアヤは宿舎に戻るが
「あれ?トキさんどうしたんですか?」
部屋の前でトキが立っていた
「カズが風邪をひいたんでしょう?私の歌で元気にしてあげようと思って」
しかし
「いや…それはやめておいた方が…」
アヤは断るが
「いいのよ遠慮しなくて、さぁ早く入りましょう」
トキは部屋の中に入ってしまう
続けてアヤも入って行く
「さぁカズ、私の歌で元気にしてあげるわ」
「おまッ!ちょッ!誰かコイツ止めろォッ!」
トモカズは慌てて止めようとするが
「わたぁ↑しわぁートォキィー↑なかまをぉーさがぁしてぇー↑」
トキは歌い始めてしまう
そしてトモカズは…
「止めろォッ!も、もう限か……オロロロロロロ…」
「ぎゃあああああああッ!ちょ、誰かトキさん止め…オロロロロロロロロ…」
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しばらくお待ち下さい
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「うん元気になったようね、良かったわ」
やり切った表情のトキにたいして
「お前…これのどこが元気に見えるんだよ…」
「うぅ…まだ頭が…」
満身創痍のトモカズとアヤが呻いていた…
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