第1話

「今日からここで新しく働くことになりました、よろしくお願いします」

僕はそう言いながら頭を下げた


パチパチパチパチパチパチ


「それではまずパークの案内をしますね」

帽子を被った女の人が僕に同じような帽子を渡しながら言ってきた

「はい、よろしくお願いします……えーと」


「あ、自己紹介がまだでしたね、私はミライです」


「ミライさん、よろしくお願いします」



僕はミライさんに連れられバスに乗った

「あの、僕は何をすればいいのでしょうか」

運転席にいるミライさんに尋ねた


「フレンズさんのお世話をしてもらいますね、あ、お世話って言ってもそんなに難しいことじゃないので安心してください」


その後僕はバスに乗りながらパークを回った、高い木が立ってる場所、砂しかない場所、城が建ってる場所…何故か雪が積もってる場所など…


「結構広いんですね、一応動物園なのでもうちょっと狭いかと」


まだ一周していないのにバスの窓からは夕日が差し込んでいた

「そうですね、1日じゃ全部回りきれないのでお客様のための宿泊施設があるほどですからね」


「宿泊施設まであるんですか…中々凄いですね…」


「ええそうですよ、フレンズさんとお泊りしたりぃ…じゅる…」


聞き間違いかな、いまなんか聞こえたような


「フレンズさんとお泊りしてあんなことやこんなことをー…」


「あ、あのミライさん?」


なんかミライさんの様子が…


「考えただけでふへへへへ」


「ちょっと何想像してるんですか!戻ってきてくださいよ!」


な、なんなんだこの人…


「あ、すみません!今のは聞かなかったことにしてくださいね!そ、それよりもうすぐ先ほど言ってた宿泊施設に着きますよ!今日はそこに泊まって残りの案内と内容を明日教えますね!」


聞かなかったことに出来ねぇよミライさん…


「宿泊施設って職員も泊まれるんですか?お客のためって言ってましたけど」


「ちゃんと職員専用の部屋もありますので安心してください、さ、着きましたよ」


バスを降りると木造の建物が見えた


「ロッジです、さぁ入りましょう」


僕はミライさんについていきロッジに入った


「中は結構広いんですね」


「そうですね、お客様が多いと部屋が埋まってしまうのでなるべく広くて作ってます」

ミライさんについていきながらロッジの中を歩く

「さ、この部屋が職員の待合室みたいなものです」

ミライさんが部屋に入る、僕もそれに続く


中に入ると人間とは違う耳をつけた女の人が


「あの、すみませんあれってフレンズ…ですよね?」

小声でミライさんに尋ねた

「フレンズさんの中でも賢い子は私たちの手伝いをしてくれる子もいるんですよ」


それは初めて聞いた…

「タイリクオオカミさん、新人君を連れてきましたよ」


ミライさんに呼ばれたフレンズはこっちを見た、すると


「君は…久しぶりだね」


「えっと…誰…?」

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