絶対に。君に好きだと伝えるラブコメ。
@aaa00314
第0話
黒髪の少女は椅子に足を組んで座っては、自らのノートをポンポンと叩きながら、目の前の少年に言葉を投げかけた。
「一時間目、数学」
「問い17は、互除法。18は互除法でも出来るけど、面倒くさいから公約数でやる。」
「例題6は?」
「難しいから、前の席の前田さんが分からなそうだったら、教える。」
「ふむ。いいわ。で、二時間目、化学。」
「レポートは出したから、実験だけだ。」
「三時間目は?」
「歴史はノートをしっかり取る。借りるのは辞める。」
「結構、良い感じじゃないの?」
少し間が空いて、彼女は少し意外そうな顔をして、少年を見つめる。
「あなたもっとやる気ないと思ってたわ。」
しかし、少年は彼女にそんな顔をさせた事を誇るかの様に少し得意げな顔を浮かべて、
「当たり前だろ」
と、当然の様に頷きながら、
「京極に勝つって決めたからな」
と、すっきりとした笑顔で奥歯をガリッと噛み締めてみせた。
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