第23話 登校中
「はぁ~もうなんかどうでもいいや~」
学校に向かう途中に俺は
「どうした?急にそんなこと言って。」
「いやぁ…ね?実は…」
俺は歩きながら
その愚痴がまぁ…長いのだ。うん、長い。
しかも
しばらくの間、俺がずっと愚痴を聞いていると、
「…って事でもうなぁ…疲れたんだよ。」
と
「そうか…大変だな…。」
俺はまるで全部を聞いていたような感じで適当に返した。
俺は半分位聞き流していたのだが内容はある程度は理解できる。
大体が
妹の部屋に入ったら妹に非常識って罵倒されるとか、
親がやたらと何かスポーツをしろってうるさいとか、
まぁ特に気になる点は無かった。
そもそも俺は朝の事で頭がいっぱいで
そんな俺の事を
「お前…なんかあったか?」
と真面目な顔で聞いてきた。
俺は正直に言うと限界が来ていたのだろう
「実は…」
と俺は思わず、
真面目に俺の話を聞いてくれた。
話始めると俺は止まらなかった、止められなかった。
そして俺が一通り話し終わると
「…それって…俗に言うヤンデレじゃないか?」
俺は
「ファッ⁉」
と声が漏れた。
(ツンデレは何となく分かるが…ヤンデレって何だ?)
俺はヤンデレというものが全く分からなかったので。
「…ヤンデレって、なに?」
と
「説明するのは面倒くさいから…取り敢えず、これ読んで勉強してくれ。」
俺はその文庫本を受け取り、タイトルを見ると
『ヤンデレ妹がいる日常』
と書いてある。
(え…妹がいるのに何で妹物の文庫本を?ていうか、ヤンデレって何?)
など突っ込んだらきりがないが
「うん…まぁ…読んでみる…。」
と曖昧に返事をして俺は文庫本を鞄にしまった。
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