第11話 疑惑
(なんだあれ?)
俺は本棚の方を向き黒い箱を見た。
見た目は何の変哲もない消しゴム位のただの黒い箱だが、変わっている点を言うとすれば赤い光を発している所だろうか?
手に取って見ると少し重く、外側はプラスチック製で
表側には二つ小さな穴が空いている。
一つは赤い光を発していてもう一つはただ開いているように見える。
裏側を見ると4つのネジで固定されていて頑丈に作られている。
(なんだこれ?)
俺は疑問に思った。
(こんなものあったけぇ?貰った覚えもないし…何よりこんな目立つ場所に置いてあるなんて怪しすぎるだろ。)
俺は黒い箱を机の上に置き考えた。
(取り敢えず、ネジを外して見るか……。)
俺は机の引き出しからドライバーを取り出し黒い箱のネジを外した。
ネジを外すと綺麗に二つに割れて中の構造が見えた。
中には機械が入っていた。
しばらくの間、俺は機械を見つめていたが俺はそれを理解するのに時間が掛かった。
だが、機械の核となる部分を見ると俺はそれが何なのか初めて理解できた。
(…………ッ!なんだよこれッ⁉)
中に入っていたのは主に3つの部品で
電波送信器とバッテリーとあと一つは小型マイクだった。
(これはッ盗聴器⁉
しかも…レコーダー機能が無いからリアルタイムで聞いている可能性がある!)
中に入っていたのは盗聴器の部品だった。
俺は心から湧き上がる静かで確かな恐怖を覚えた。
俺の部屋は基本的に誰も入って来ないが、
俺が学校やバイトに行ったりしている時間は分からない。
つまり、この盗聴器を仕掛けた人は限られている。
一人目は俺の叔母である
三人目は全く俺と話さず、何考えているか分からない
取り敢えず俺はこの三人に犯人を絞り込んだ。
だが、まだこの三人という確信が無い。なので俺は確証を得るため行動した。
「なんだこれ?」
俺はわざと犯人に盗聴器が見つかった事を知らせた。
(これで、犯人は盗聴器を回収しに来るはずだ…)
その時、タイミング良く
コンコン―――
「
「はい、今すぐ行きます。」
俺はそう答えて自室をあとにした。|
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