8 告白の話

 ああ、おはよう。ごめん、ちょっとかけて待ってて。……そうだよ、だからゆっくり待っていてくれ。まだ一週間だよ。待つのが君の仕事だろ。うん、じゃあ、また。


 ……ごめんごめん、電話が長引いて……。うん? うんまあ、友人? かな? 仕事でよく関わることが多いんだ。そう、仕事の話。ほら、昨日ぼやいたでしょう、宿題の件だよ。気が短いやつなんだ。それはさておき……。


 改めて、おはよう。八日目だ。何か変わったことはある? え、僕が電話してたこと? はは、だからごめんって。すまなかった。焦らずいこう。そう、焦らずに。

 さて、今日は……え? さっきの? いや、うん、構わないけど、彼はまあせっかちと言うか、良く言えば豪気なやつで……いや? 僕とは全然違う職だよ。白衣かぁ、似合わないと思うなあ。あんパンと牛乳のイメージはあるかな、定番だし。ああでも、何かを紐解くという点においては同志かな? うん。


 もしかしたら君もこの先会うことがあるかもしれない。ここに来るのかって? ……うん、たぶん。そのうち。はは、ほら、未来は不確定だから。来るかもしれないし、来ないかもしれないけれど。僕? 僕は明日もここにいるよ。明後日も。明明後日も。君がいる限り。


 告白みたいだって? 恥ずかしいなあ。じゃあ君からの告白を、僕は待っていようかな。何もない? そう言わず。一方通行は、さみしいものだから。

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