第19話 創造とは、マッシュルームのようなもの

 ポアンカレの言葉です。

フィールズ賞を授与された数学者の広中平祐さんが、この言葉について著作の中で触れています。


 松茸は良い条件が続くと、根が円形に広がって発達していきます。ところが、良い条件だけが続くと、キノコを作らずに老化して死んでしまうのです。


 逆説的なのですが、キノコを作るには根の成長を妨害する条件が加わらないといけません。すると、その妨害に負けまいと胞子を作ろうとして、やがて松茸となるのです。


 親から受け継いだり、人から学んだことを「因」とすると、松茸ができるための妨害条件である「縁」が必要です。


 人がものを創造する上で、逆境が縁になります。ツイートで松下幸之助さんの言葉を紹介しましたが、「順境よし、逆境またよし」ですね。

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