タイムキーパーの道中で(みちなかで)

第7話 簡潔に完結

　ネットが普及してあらわれた変化は無数にありますが、そのうちのひとつに冗長さの増長があります。

　ある編集者が語っていました。PCで文章を書くようになって小説のボリュームは増えましたが、「これ要る？」という記述が増えたとのことです。

　古典作品が並んでいる書店の棚を見ると、背表紙が幅狭の文庫本が多く見つかります。

　テレビ番組で一人が長尺を取って喋りだすと、周りの出演者が少し怪訝な表情を浮かべていることがあります。案の定、司会者に静止されて他の話者に話を振られています。

　テレビでもネット動画でもコメント命の部分があって、あまりくどくどと話していると情け容赦なくチャンネルを変えられてしまいます。

　コピペが簡単に出来るようになったので、「またこの話か～」と飽きられるスピードも加速しています。逆に言えば、コピペされていない話を探し出す、あるいはあらたなアイデアを創り出せば、大ヒットは目前なのですが・・・。（三点リーダーは使いません）