星降るまではどうか手を繋いでいてくれないか。
手に透かして触れようとした瞬間に、風船のように、銃で撃ち抜かれた頭部のように拡散する、昼間時の光を見ていた。滅びが顔を覗かせる真昼の真白に揺れる空。星降るまではどうか手を繋いでいてくれないか。
ふざけあう川辺で突然に湧いてくる、あなたの笑顔の裏に隠れた深い深いからっぽ。真っ赤に染まった水に足をとられるその一歩前に思ったのはそういう類の光だった。星降るまではどうか手を繋いでいてくれないか。
焦点に入ったところで奥深くに消えていくか細い光の線達。悪魔に魅入られたかのように消えていく木々のざわめき。残像に碧い影だけを残して、世界は永遠に静止した。私は星が降ってもあなたと手を繋いでいたかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます