第3話

「いや~ 、昨日はすまなかった。昼飯奢るから許してちょ」

昨日の件から、俺とハカセはレストランにいる。

「じゃあ、これにするか。」

「ん?なんですか?それ。じゃあ俺もそれにします」

ハカセは思った。

(これはこの店で一番安いローストビーフだ。安くすみそうだ。)

「かなり旨いな。これ。」

「そうですね。ローストビーフとは思えないですよ。」

無事に食べ終わり、会計に。

「さーて、会計は…っと。

・・・ん?」

なんか予想以上に0が並んでいるぞ?

レシート確認中…

オーストビーフ(和牛)

(これ店で一番高いやつじゃねぇか!)

「ハカセ、大丈夫ですか?…顔色悪いですよ」

「ん?大丈夫だが?」

「目、泳いでますよ」

「イイイイイイイイイいやソソソソソソソソそんなことはないぞ?」

「めっちゃ動揺しまくってんじゃないですか!」

「予算オーバーじゃ。このままだと数ヵ月間水と塩だけで暮らしていかなければいけねぇ…」

そしてハカセは、俺の肩に手をおいて、笑顔で一言。

「ということで助手君、財布持ってきてる?」

「いや奢りって言ったじゃないですか!財布持ってきて無いですよ!」

こうして、ハカセの全財産は吹き飛んだのであった☆

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