出発進行

勝利だギューちゃん

第1話

もうじき聖なる夜が来る。

恋人たちは、高級レストランで夜景を見ながら、シャンパンで乾杯。

そして、高級料理を口にする。


だが・・・


そんなのは、俺の性には合わない。

俺がやっても、笑い者になるだけだ・・・


ああいうのは、美男美女で絵になるのだ。

ピエロになるのは、ごめんだ。


かといって、家族もいない。

友達もいない。

恋人もいない。


まあ、友達はいるにはいるが、全員彼女がいて、2人で過ごす。

それでいい。


さてと・・・

そろそろ、行きますか。


「カムヒア!ルドルフ」


一頭のトナカイが、ソリを引いて下りてきた。

普通は、7頭のトナカイがソリを引くが、希に8頭になる場合がある。


その8頭目の名前が、ルドルフだ。

ちなみに、メス。


≪今年も、よろしくね≫

ルドルフが言う。


「ああ。行くか」

≪本当に、毎年ごめんね。≫

「いや。俺にはこっちが性に合う」


俺はサンタの服を着る。

ちなみによくある、赤い服の白ひげではない。

あれは、某メーカーの宣伝だ。


本当のサンタの格好は、それぞれなのだ。


≪子供たちが、待ってるよ≫

「了解」


俺は、この時期は、サンタさんになる。

子供たちに、プレゼントを配るのだ。


俺の生きがいだ。


≪出発進行≫

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出発進行 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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