第39話 〜俺の相棒〜
「おや?、呼びましたかタルトさん」
茂みから姿を現したのはリスのリンでした。
「って!!リンかよ!!、俺は自分の友を呼んだはずなんだが...」
俺は完全に失敗したと思い頭を抱えていると。
「私は貴方様の友だと自負しているのですが、何か間違えましたか?」
「ああうん、そう思ってくれているのは嬉しいんだけど、この場合は父さんのようなカッコいい感じの奴が出て来るもんじゃない?」
どう見てもリンは可愛い系の見た目だ。
俺の思っているような感じではない。
俺がため息を吐いていると、それを見た彼女が面白くなさそうに俺の頭の上に上がって来た。
「タルトさん、いつ私がカッコよくないと決めつけたのですか?、確かにリスはどちらかといえば可愛いイメージが先行しやすいですが、雑食で小鳥なども食べるんですからね!」
そう言って胸を張る彼女だが、俺からすればどうでもいい。
「別に雑食かどうかなんて聞いてないし、ただ俺の呼んだ相棒がリンって事は、まあそういう事なんだろうな...」
自分の相棒がこんな可愛いリスである事に残念な気分になる俺。
父さんが虎でめっちゃカッコいいのに、その息子はリスって...、格差ありすぎだろ!。
普通こういうのってドラゴンとかじゃないの?。
俺は渋々文句を垂れつつもリンの方に向かい直る。
「まあ、しょいがないか、これからもよろしくなリン」
「はいっ、我が主人」
なんか急に使い魔っぽくなってるけどまあいいか。
彼女は俺に懐いているので悪い気はしない。
だが、やはり欲を言えばもう少しカッコいいのが良かったと思う俺だった。
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