第35話 〜御馳走〜
今宵の夕飯はとても豪華です。
俺がここにきてから1番張り切ってお母さんが作ったのだと思われるのですが、それを加味したとしても過剰すぎる程の料理を作っていました。
それを見た父さんは満足そうな笑みを浮かべ、こう言っていました。
「おっ!リーネまた腕を上げたんだな!」
「あなた...そう言われると嬉しいわ!、今日はしっかりと食べてね!」
「ああっ!食べるのは好きだからな!どんどん食べさせて貰うぜ!」
父さんがガツガツと肉料理を食べて行く様は、まさにワイルドという言葉がしっくりくるようです。
大きい肉を一掴みにして食べたり、魚料理をペロリと平らげてしまいました。
「うん!美味い!!」
「お父さんすご〜い!!」
「おっ!ノーレにもお父さんの凄さがわかったみたいだな!」
横でキャッキャッとはしゃぐ妹を見ながらも、俺はまだ父さんの事を信用していませんでした。
俺が自殺した理由になったのは、他ならぬ自分の親父なのですから...。
そんな俺を見た親父はニコッと笑いながら俺に酒を渡してきた。
「タルト!飲め!」
「いやいやいや!!、子供に酒進めるか!?普通!!」
「いいんだよ!今日は飲んでもな!!」
そう言いながら俺のコップにアルコールの入った酒を一杯に注いだ。
気泡上の泡がプツプツと出ては消えていくのを見つめていました。
(いやいや、俺アルコール飲んだ事ないんだけど...)
「グイッと行け!グイッと!!」
父さんに押される形で一気にそれを飲み干した。
...、苦くて...微妙な味...、でもちょっとだけ気持ちいいきがする...。
俺の顔が真っ赤になったのを確認した彼は俺のコップにもう一杯酒を注ぐ。
「もう一息だぞタルト、それで酒の良さが分かる」
(もう一杯...?)
俺はなんとなくもう一杯飲むことにした。
それを飲んだ時、俺は酔いつぶれてその場で意識を失った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます