短編集

明太ラモーン

YUMEGIWA LAST BOY

 「人は何処に行ったんだろう」

地球に取り残された犬は言う。

 「きっと何処かにいるわよ」

隣にいる猫が言う。

 「遠い遠い宇宙の果てで、人間達は踊ってるはず。浮かびながらね」

 「宇宙船の中でかい?そりゃ楽しいだろうね」

 地球が焼け野原になり、わずかな生物達だけが地球の終わりを見てた。

 「ねぇ、僕達はいなくなっても、また会えるかな?」

 「きっと会えるはずよ」

 猫は犬の顔を見ながら、じっと待っていた。

 宇宙にいる地球人達が、一斉に手を振って飛び始めた。


 終わりが始まって、犬と猫は寄り添いながら、じっと地球が消えるのを見ている。

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短編集 明太ラモーン @mentai_punk

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