自分は本当に医者になりたいのか
@kobayashinitya1003
第1話 序章〜夏前〜
私は、高校3年生。
期末テストが終わり、もうすぐ夏休みだ。私が通っている学校は、そこそこの進学校で、周りは大概の確率で大学受験をする。
そんな訳で自分も大学受験をして、大学に進学したいと思っている。
かと言って、なんとなく学校に行ってなんとなく塾に行って、定期テストの直前だけに本気を出して(かと言ってそれも中途半端に投げ出して)そっくりそのまま覚えてまた忘れて、
そんな1週間が単調で、モノクロの世界で、そんな毎日に辟易して、自己嫌悪に陥る日々だった。
高校生活最後の夏休みを満喫したいし、普段学校があると出来ないようなこともいっぱいしたいと思いつつ、どうせ夏期講習で埋まってしまう自分の予定表に虚しさまで感じてしまっている。
そんなことを考えていると、友達の奈津がやってきた。
「優月、オープンキャンパスに行ってレポート書く夏休みの宿題のやつ、どこ大行くの?」と聞いてきた。
「まあ、近くのP大かな…」
そこは、私が第一志望にしている医学部の大学だった。
自分の今の成績からしたら相当頑張らないと受からないだろうとされている大学だった。前の模試での志望校判定は案の定E判定。
まあ、半分願望も含めてだった。
そうすると奈津は
「へえー、私はその大学だったら合格確実圏内だからそこは滑り止めかな。国公立のM大に絶対行きたいからそこのオープンキャンパスに行く。」
確かに、奈津は勉強がとても出来る。
前回の中間テストで学年で3位以内に入ったという噂だし、この前の模試も偏差値は私と比べ物にならなかったし、
しかも勉強だけではなく、体育祭の時の学年リレーの選手にも選ばれたり、生徒会の副委員長をしたり、何と言っても可愛い。
去年のバレンタインとかチョコなんて数えられないほど貰ってたし、めっちゃモテる。
その一方、自分は…と考えてしまっても、自己嫌悪に陥るだけだから考えるのをやめた。
とにかく最近、なんか悪いことばかり考えてしまう。
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