第2話
朝午前6時30分に、僕のスマホのアラームがなる。僕はそのアラームを聞いて起きる。まだ眠い目をこすりながらスマホのアラームを消し、僕は昨日準備しておいた学校の鞄を持ち下に降りる。1階のリビングに入ると、もう父と母が仕事に行く準備をしている。
「おはようー」
「おう、真也かおはよう」
「おはよう、真ちゃん」
と僕が父と母に朝の挨拶をすると父と母も挨拶を返してくれる。僕の家の家族構成は、父の和田浩樹、母の和田寛子、僕、和田真也、そして2歳下の妹の和田夏菜の4人構成である。僕の家は両親共働きである。
今は4月中旬で妹夏菜が僕と同じ高校に入学してから早2週間が経とうとしていた。
「そういえば夏菜はまだ起きてないの?」
「そうなのよ、真ちゃん 悪いけどママ仕事に行かなくちゃいけないから夏菜のことお願いね」
「わかったよ、母さん」
両親が仕事に行き、僕はため息をつく。なぜなら夏菜は、昔から朝が弱い。ただ朝が弱いだけならまだいいのだが、夏菜の場合、寝ている所を起こすと、すこぶる機嫌が悪い。しかも、中々起きないし一度起きたと思い、目を離すとまた寝てる事が多い。何度起こそうとしても、起き上がらずに目だけ開き、睨みをきかせながら舌打ちする始末である。舌打ちをしたらまた寝る。こうなってしまったら10分間、妹を起こすのに時間が掛かってしまう。朝起きてしばらく経てば、夏菜の機嫌も良くなってくるので起き上がってくれればこっちの者なのだが、それまでの戦いがとにかく大変なのである。起こす身にもなって欲しい者だ。ちなみに夏菜の容姿は、身長が低く、幼児体型である。髪型はポニーテールをしている。顔はかわいい方だと思う。
何とか夏菜を起こす事ができ、僕は夏菜に朝食を食べるように言い、僕も高校の制服に着替えて行く。僕と夏菜の学校に行く準備が終わり、家の鍵を閉めて、夏菜と一緒に高校に行く。
しばらく歩いていると前の方から僕達と同じ高校の制服を着た男女の後ろ姿が見える。
「おーーい、楓ちゃーーーん!! 祐くーーん!!」
と夏菜がその男女生徒に大きい声で声を掛ける。女子生徒と男子生徒は振り返り、にっこりと笑う。
「おはよう、夏菜ちゃん、真ちゃんもおはよう」
この女子生徒の名前は、三村楓という名前で僕と夏菜の幼馴染の一人である。僕とは同い年で容姿は、茶髪にオカッパの髪型でぽっちゃりとしている。顔はかわいいと思うので痩せれば綺麗になると思うのだが、本人曰く、痩せなくても綺麗だしダイエットしてもすぐにリバウンドするのでやらないといっている。
「真也、夏菜、おはよう」
爽やかに笑っている男子生徒の方の名前は三村祐介という。楓の双子の弟である。僕と夏菜の幼馴染の一人であり、僕と楓と同い年で容姿は長身で細い。髪型はバスケをやっているため、プレイ中に髪が邪魔になってはならないという理由で短髪である。イケメンだと思う。
高校に行く時はこの4人で行く事が日課になりつつあった。4人で雑談をしながら歩き高校に着くと人だかりが出来ていた。黄色い声援が上がっている。
「今日もあの姉弟人気ねー」
楓がため息を吐きながら言う。すると人だかりから逃げるように男女二人が出て行った。その男女二人は僕達に気付いたら、僕達におはようと挨拶をする。女子生徒の名前は田村真子という名前で、僕、夏菜、楓、祐介の幼馴染の一人である。美少女で綺麗な長い黒髪をストレートにした髪型であり、モデルのような体型をしている。性格良し、勉強や運動も他の生徒より出来る。高校の生徒会長でもある。学年男女関係なく人気が高い。男子生徒の方の名前は田村純平という名前で真子の2歳下の弟であり、僕達の幼馴染だ。夏菜と同い年である。野球部に所属している。容姿は長身で細マッチョ、髪型は坊主に近い髪型をしている。イケメンである。学年男女関係なく人気が高い。田村姉弟は、真子は生徒会長の仕事、純平は野球部の朝練があるため、僕達とは朝、一緒に高校には行けない。
生徒会長の仕事を終えた真子と野球部の練習を終えた純平と6人で雑談しながら高校の校舎に入り、夏菜、純平は1年の教室へ、僕、楓、祐介、真子は3年の教室へと向かうため別れる。
クラスは1学年、A、B、C、D、Eと5クラスあり、僕と楓はA組、祐介と真子はD組である。夏菜と純平のクラスは1年C組である。僕と楓は、真子と祐介と別れ、自分達の教室に入る。僕と楓の席は、これもまたご縁なのか、真ん中の列の後ろの席の隣同士である。席に着き、ぼーっとしていると楓が話掛けてきた。
「ねー、真ちゃんは将来どうするか決めてるの?」
そう僕達は高校3年生、来年の3月には卒業だ。皆んな自分の将来について考えなければならない。
「僕は大学に進学しようと思ってるよ」
「へー、ね、ねぇどこの大学に行こうと思ってるの?」
「まだ決めてない」
「そっか、でも決まったら教えてね」
「何で?」
「それは真ちゃんと同じだいが…じゃなくて!!ほ、ほら!!やっぱり!!幼馴染として!?気になるじゃない?」
「何をそんなに慌ててるんだ?」
「慌ててないわよ!!ばか!!」
楓はそう言うと、席を立ち教室から出て行った。僕は何がなんだかわからなかった。
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