どうしたって助けられない [138文字]

 高校生、夏休み。


 祖母の家、裏山、崖から足を滑らせた俺は、小学生の夏に戻っていた。


 誰も探しに来てくれない森の中、俺を見付けたのは一人の少女。あの夏、この夏、俺が殺した少女だった。


 やり直せるかもしれないと思った俺の目には、見えるはずのないものが見えていた。


 少女は半分、死んでいた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る