美桜の四銃士
四人は場所を変えヴアルタン侯爵の
家で夜を徹して話し合った。
とにかくルチアマンダ国に入り込ま
ないと始まらない。
クロードは美桜をレイモンドに
渡した事を悔やんでいた。
アルベルトもあの日レイモンドの言うまま、美桜と帰国させた事を
悔やんでいた。
その頃美桜は、死刑囚の入る
檻の中にいた。
「美桜、今迄言いたい事を言って
くれたじゃない‼」
バシ━━━━━━━━ン‼
細長いムチをバシンバシン振り回し
ながら美桜目掛けて叩き付ける。
美桜の首や顔、頭、身体所構わず‼
顔からも血がながれていた。
「安心しな‼
まだ殺さないから死なないでよ‼
≧(´▽`)≦アハハハ
私とレイモンドの婚姻を見届けて
からタヒね」
フフフ≧(´▽`)≦アハハハアハハハハ
美桜はヨロケながら細い体を
ふらつかせ
「ゲホッゴホッゴホッ
それはゲホッゲホッ
おめ・・でとうございます。ゲボゴホ
レイモンド騙すのもゲホッ
簡単な事だった?ゲホッゴホッゴホッ」
「フン、強がりも今のうちだ‼
黙れ‼」
パシーンパシーンと悲鳴とムチの音
が交合に響いた。
美桜は手枷を付けられエミリアに
棒とムチで叩かれ続け
立つて居るのもやっとだった。
「≧(´▽`)≦アハハハあの時死んでたら
こんな辛い目に合わずに済んだのに
アハハハ
無駄に生き残ったばっかりに
残念だったな美桜‼」
エミリアは足をグリグリ踏みつけて
それでも命乞いをしない美桜に
エミリアは、イラついていた。
美桜はそんなエミリアを睨み続け
ていた。
叩き疲れたのか頭をバシンと叩き
ハアハア言いながらムチを
叩きつけ、
「片付けておけ‼」
監視に言いながら出て行った。
鼻血と口の中が切れて血の味がする。
剣道で鍛えあげた身体はまだ悲鳴は
上げていなかった。
刑務官はエミリアが帰った事を
見届けると
「大丈夫かい‼」
そう言いながら暖かいミルクを
出してくれた。
片方の手枷を外し彼の奥さんの
作ったパンとスープを出してきた。
しかし美桜は排泄物の事を考え
食事が無いのに排泄物があると
彼に迷惑がかかると思い美桜は
スープだけ飲んであとは拒否した。
夜エミリアが来て拷問をして帰る
身体は麻痺してきたらしい
差程痛みを感じなくなっていた。
こんな生活が2週間続いたのに
死なないのは彼の奥さんのスープ
のお陰だ、有難い。
そんな人生諦めた美桜に1つ心配
事がし合った。
月のものが来ていない。
まさかまさか😱
そうなんだろうか?
いや、ストレスから来るものかも
知れない。
自分と一緒に子供も弱って
来ているのか?
痛い目に合わせて居るのだろうか?
そんな不安は日増しに膨らんで
いった。
あれから美桜の行先が分からない!
軍を上げて探しているが
分からない‼
あの日からパッタリとエミリアも
顔を見せない!
まさか・・いや
まさか・・・・・・‼
本当にエミリアの仕業なのか?
いやいや違う。
あの日、確かにエミリアは
俺のそばに居たんだ‼
しかし昨日の夢は・・・・
美桜に似た小さい子が出てきて
お腹すいたと泣いていた。
お願いパパ
お願いって泣くんだ‼
「はあ💨
美桜何処にいるんだよ!
俺を虐めて、何が楽しいんだよ!」
美桜が居なくなり3週間が過ぎた。
アレンがエミリアとの縁談を進め
国内外に発表する為
ルチアマンダ国に入国すると言って
来た。
「は?何処をどうしたらそうなる?」
俺はアレンの申し出をガンとして
受け入れられずにいた。
ヴアルタンに相談したら
「訪問すると、伝えて話を詰める
と、答えろ!
今はルチアマンダ国に侵入する
理由が必要だ‼」
まだエミリアが美桜の失踪に絡んで
いると思っている。
「まあ、そのうちハッキリする。」
ヴアルタンの自信ある態度に俺も
エミリアの潔白を証明したくなり
承諾した。
護衛に化けてクロードもアルベルトも付き添うと、言い出した。
ロベルトも、ヴアルタンも同行する。
出発は明後日、
アレンはもうルチアマンダ国に
入った頃だろう。
一気に婚約に持ち込む腹だな‼
それを阻止するのならこの4人の
同行は心強い。
マヤも動いていた。
アリアは東、タニアは南
マヤは北を、ジュリアは西を
それぞれの魔法をフル回転させながら
昼夜問わず探していた。
やはり魔法の入れない国がひとつ
だけ、ルチアマンダ国‼
この国に美桜は隠されている。
4人の魔法使いはこの考えが有力だと
思っている。
リザが結界を張っている。
不気味さを増す赤い雲は力を
衰えさせる所か益々、血気盛んに
距離を確実に伸ばしていた。
そして今日レイモンド、一行は
忍びでルチアマンダ国に入国した。
1日前倒しの御国入りだった。
アレンは用事があるからと一日早く
ルチアマンダ国に入国した。
クロード、アルベルト、ヴアルタン
ロベルトが、護衛として付いている事
は極秘だった。
レイモンド自信で選ぶと言ってある。
アレンはやや不服そうな顔をしてい
たが、了承した。
空港に着くと1人の男が出迎えに
来ていた。
ルチアマンダ軍の制服を着ていた、
帽子の奥から覗く厳しい眼差しに
ハッとした。
「お前は・•・」
「チャールズ」
4人は目を丸くしてつつたっていた。
「シッ☝
ICレコーダーが仕掛けてあります。
全部の車に‼
お話はメールで‼」
四人はレイモンドを車に残し
外で話し合った。
「レイモンドは知らなくていい
お前がボロを出せば
計画は、おじゃんだ‼
協力しない事が協力だ‼」
そう言い残し四人は話し合った。
10分もしないうちに四人は車に
乗って来た何故なら、
空にドロー〇が飛び交っていたからだ
異様な光景が見て取れる。
「ここまでするには、何か
あるのか?」
レイモンドもその飛び交う数の
多さに、やっと疑問を持っていた
四人の顔がかなり強ばっている。
隣に座るクロードからメールが
入る。
「死刑執行の見学を申し出ろ
そうしないとその施設に入れ
無いからな!」
「何故だ?」
「知らなくていい、兎に角今は
非常時だ、それは忘れるな‼
いいか、我が国には、その制度が
無いからとか理由をつけろ
いいな‼」
それからレイモンドはエミリアと
会う約束を取り付けた。
二台のドロー〇がレイモンドの
車を確認したのかずっと前と後ろに
張り付いて付いてきた。
チャールズは何時の間にか
ルチアマンダ国の軍服を脱ぎ捨て
我が軍の護衛の服を着て
運転している。
変装した、クロード、アルベルト
ヴアルタン、ロベルトは
メガネをかけたり、顎髭つけたり
思い思いの変装をしていた。
レイモンドはエミリアに悪いと思い
ながらもエミリアへの疑いが
晴れるならと思い、協力する事に
した。
そしてランチの約束をして
指定されたレストランへと向かった。
テーブルに案内されると
以前にも増して美しいエミリアが
手を振った。
「レイモンド、ここよ。」
作戦会議で決まったようにレイモンドはエミリアに話をした。
「死刑執行の様子をみたい、
そういう事があれば、見届けに
立ってもいいか?」
「勿論よ!
私達が結婚したらあなたの国にも
取り入れたらいいわ」
レイモンドはギョッとした。
思いもしない返答がエミリアから
返ってきたからだ‼
気持ちのやさしいエミリアは驚き
嫌がるとも思っていた。
それが・•・
普通に平気な顔をして了承した。
まさか本当にこんな制度があった
のかと唖然とした。
アルベルトもクロードも微動だにせず予想通りと言う顔をしている。
「ああ、丁度期日の迫った
罪人がいるの、刑務官に聞いて見るわ。じゃあ又夜に話しましょう。
急に来るから又仕事が残ってるの
バタバタでごめんなさい。」
「いや、くるのは明日の予定だった
けど日程を早めたんだ‼
すまないな!」
「いいの私も会いたかったし、
じゃあ、あとでね。」
食事が終わりエミリアは余程忙しい
のかレイモンドにそう言った。
「ああ」
明るく微笑むエミリアに レイモンドは驚いた。食事しながら話せる事か?
僅かな疑問が脳裏をかすめた。
レストランをバタバタとジープに乗って出て行ったエミリアをヴアルタンとロベルトが追いかける。
軍のジープは2、3台連なって
山を登る。
ジープが止まった場所はほぼ頂上
近くで白い看板には、
死刑囚収容所と書いてあった。
一国の王女が死刑囚収容所に
行くなんて聞いた事がない。
ヴアルタンとロベルトは確信した。
「美桜はここに、囚われている。」
収容所に入るエミリアの写真を
送信すると長居は無用だ
美桜の無事を祈りながら
次の作戦を考えるべくエンジンをかけようとした時に・•・
Σ( ̄□ ̄)!嘘だろう?
Σ( ̄□ ̄!! は?マジか‼
2人は唖然とした。
エミリアと会話しながら出てきた
人物は‼
一足先にルチアマンダ国に入った
アレン・•・だった。
ロベルトもヴアルタンも
声が出ないくらい、いや引き攣る
くらい口を開けたまま固まった。
動揺してしまい心臓がバクバク
している。
アレンさんは確か用があって一足先に入国したはずだ。
収容所になんの用があったんだ?
アレンはエミリアと話し込み
また収容所へと入って行った。
アレンとエミリアの写真を送信
レイモンドには、知られるなと
注意書きを張り付けた。
レイモンドは直ぐ詰め寄る癖がある
せっかく立てた作戦も流れかねない。
エミリアに知らぬ存ぜぬとシラを
切られたら美桜を助ける術が無い‼
「美桜、アンタの死刑執行が
決まったわよ。
あ━━━━残念ねぇー
私とレイモンドの結婚式
見れないわよねぇ━━━━‼」
「それは、おめでとうございます。
ハアハア三百年ババアになるまでハアハア
待った・•・甲斐がありましたね!
ゲボゲホ」
「うっさ━━━━━━━━い‼
お前はタヒぬんだよ‼」
バシ(x_x) バシッ
フンッ‼
「良く立っていられるね━━━
アハハヾ(≧∀≦*)ノ〃無様な姿ね
アレン、見なさいよ
これがあの可愛らしい美桜よ
わかる?」
「いいえ、別人ですね。
殿下が見られても分からないで
しょう。」
美桜はアレンの声に反応したが
もう顔も上げれないくらい弱って
いた。
背中には、肉がかろうじて付いて
いるだけでもう骨が服を着ている
ようなものだった。
アレンさえ顔を背けるほどに・•・
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