国一の難関学園で底辺からの成り上がり
サンダーバード
プロローグ
「カリウス・ロウドは・・・・Dクラスだ。では速やかに教室に移動せよ」
「え?」
毎日父、母、兄、姉にしごかれ血が滲むような努力の末にやっとの思いで国一の難関学園に入学することを果たし、合格の通知を見た時は家族で喜び合い、涙を共にした。そんな期待に胸を弾ませながら登校した初めてのこの学園。
校門の前に立っていた教師に、会ったこともない教師にそう告げられた。何とも卑劣で残酷だった。
この学園には一学年4クラスが存在する。Aクラス、Bクラス、Cクラスそのて今回ロウドが通うことになったDクラス。クラス分けは家柄、入試の実技、座学、この3点の総合で決められる。Aが優秀だとするならばDは底辺、いわば落ちこぼれの集まりだ。家柄も良くなく大して何の才能もない。努力で何とかする! 気合いだ! とか思ってる社会的負け組の集まり。
一応これからの成績によってはDクラスがAクラスになることも有り得なくはないが、今までそんな事があったためしがない。
おまけにこの学園は弱肉強食。強い者が残り、弱い者は退学となり学園から消えていく。それがこの学園の習わし、いわば文化の様なものだ。故にこの学園には最終的に入学当初の人数のおよそ4分の1しか残らない。そして卒業するやつのほとんどがAクラスのやつらだ。故にDクラスで入学したとしても卒業確率は0%。過去にDクラスで卒業した者は存在しない。みな、一年の合間合間にある昇級試験で退学となり、消えていく。
しかしそれが国一の難関学園というものだ。仕方がないとしかいいようがない。ロウドは重い足を動かしながら指定されたDクラスへと進んでいく。
国一の難関学園で底辺からの成り上がり サンダーバード @rpj12
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