消されない為に
第15話 仕事が無い...
...龍一郎は洋館のソファにドスッと座りテラヴィのエンジンキーを机の上に投げた...
「仕事が無いよ~~!!」
...越赤峠事件以来 大体の現場はダンプが足りてるようで 龍一郎がいくら探しても仕事が無いのだ...
...サーリンも悩んでいた...
...契約が半年くらいほぼ取れないのだ...
あまり名が知られてないからか 滅多に契約が来ない...
レミーナは呼び戻され 任務の報告をさせられたが 龍一郎が転生しまだ生きていると知った総督はレミーナを追放する...
追放後は行く先も無いのでただ洋館に留まるしかない...
シュリナはもともと無宿だった...
「明日は仕事があるかな~~」
龍一郎はテーブル上に置かれたりんごを頬張りながら外を眺めていた...
...その時...龍一郎の電話が鳴った
「もしもし?」
「もしもし龍ちゃん?江頭だよ!!達ちゃんと真田ちゃんが帰ってきた!!」
「え!!達ちゃんに真田ちゃん帰ってきたんですか?」
「そうよ!!温泉府で仕事先の理不尽社長と揉めてね そっちの仕事辞めてこっち来てダンプ乗るってさ!!」
「マジですか~俺の事覚えてたですか?」
「龍ちゃんに逢いたがってたね!!今夜飲みに行かないか?金村さんに有田さんも来るってよ!!」
「行きます行きます!!」
「ならば七時くらいに峠下のあそこで飲むか!!」
「わかりました!!行きますよ!!」
「りょ~かいっと 龍ちゃん今どこかの現場入ってる?」
「現場は入っとらんです 見つからないですよ」
「俺もだよ...全く白ナンバーは仕事が取りにくくなったなぁ...聞いてくれ!!今日なんか〇建ゼッケンじゃないと入れないとかぬかしやがってよ!!」
「〇建ゼッケン白ナンバー取れなくなりましたね~理不尽過ぎますよ!!」
「それとかスクリーンダメとかさ 緑ナンバーのスクリーンは無視かよって思ったもん!!」
「スクリーンくらい大丈夫ですよね!!」
「大丈夫やろうな 今のとこほぼ白ナンバー虐めよ!!ノーマル車でスクリーン貼って現場に入れないとか有り得ん!!」
「ですよね~本当有り得ないですよ!!」
「なんかの会社でも作れたらなぁ...有田さんみたいにさ 白ナンバーで自営業会社とかなぁ...」
「作れたら作りたいですよね...」
「しばらくは仕事無しや まあいい 今夜は宜しくね!!」
「は~い!!」
...龍一郎は電話を切った...
その時サーリンがそばにやってくる...
「ねぇねぇ...なんかさ...契約 取れそうな方法 思いつかない?」
「契約???みんなでダンプ乗ったら契約取れるでしょうよ!!」
龍一郎は思いもせずに答えた...
サーリンは何かを思いついたようで 「ありがと!!いいの考えついたわ」
...龍一郎はヴォクシーに乗り込んだ 仲間で約束をしていたからだ...
...やがて 飲み街に到着する...
...背後から...
「龍ちゃん!?龍ちゃんだよな!!」
「達ちゃん!!」
龍一郎を呼んだ男は猪郷達樹 あだ名が達ちゃんだ
「達ちゃん久しぶり!!もう5年ぶりじゃねぇの!」
「龍ちゃんこそ!!派手にダンプ飾って!!見てねぇあいだにすげぇなったじゃねぇか!!」
「龍ちゃん?真田だよ!!」
「おっと真田ちゃん!!久しぶりだぜ!!」
...3人は思い出話に花を咲かせた...
「若いもんは集まりが早いね!!お二人さんお久しぶり!!」
有田が歩いて話に割り込んだ...
「有田さんお疲れ様です!!猪郷です!!」
「ハハハ...覚えてるよ!!お疲れさん!!」
「有田さん!!お疲れ様です!!真田です!!」
「真田ちゃんお疲れ様!!」
「お疲れ様です有田さん!!俺もさっき来たんですよ!!」
「おお龍ちゃんも来てる!! お疲れ様!!」
...やがて 江頭と金村がやってきて 江頭が案内する...
「ここのさ焼き鳥 これが美味いんだぜ!!みんな入ろう!!」
...6人のトラック野郎は1軒の焼き鳥屋に入る...
...酒を飲み 思い出話に花を咲かせ 冗談を言い合った...
...6人は焼き鳥屋を出て 二次会でバーによった...
龍一郎は日本酒をたらふく飲んだ...
やがて深夜の2時をまわったところで 6人はようやく解散をした...
龍一郎は酔っ払ったままヴォクシーに乗り込もうとしたが 代行タクシーを呼んだ
「にいさん?旧道の急カーブ曲がった先までお願い...」
龍一郎は運転手にそういうと後部座席でそのまま寝込んだ...
...どれほど時間が経ったのだろうか...
...龍一郎は目を覚ます...
...洋館のベットの上で寝ていた...
...時刻は 午前11時...
隣にはサーリンが座っている...
「おはよ!!夜は大変だったのよ...酔っ払って寝込んで起きなくて私達全員で担いできたのよ...」
「す...すいません...つい飲みすぎて...」
「あらあら...フフフ...」
「どし...ウッ...」
サーリンが龍一郎の上に覆い被さる...
「...ウフフ...私...昨日のあなたの言葉でひらめいちゃったみたいね...お礼に...食べちゃおうかしら...」
「いやいや!!ダメ!!」
「フフフ...嘘よ...でもいつか...本当に食べちゃうかもしれないわ...私...」
「や...やめてくれ...俺はまだ仕事が...」
「あら...こないだからずっと仕事が無いって言ってたじゃない...変な子ね...」
「...だって...」
「だって白ナンバーだから だって会社成立してないから...でしょ...フフフ...」
「...そうだけど...年末だから仕方ないよ!!」
「大丈夫...私達の悩み...解決出来そうね...」
「え???」
...続く...
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