第208話 賊と警備

順調に塩を売り続けて夕方になるとやっと買う人の列が途切れる

「御主人様凄い量です! 5000人を越えました!」

ステラが笑顔で言う

「レインどう思う?」

エタータリアが真剣に聞く

「恐らく1月分ですね・・・それにそろそろ来ますね」

レインが微笑みながら言う

「ステラは明日の分を準備するように」

エタータリアが微笑みながら言う

「はい!畏まりました」

ステラが笑顔で言うと職員と支部長候補達が準備を始めると護衛達が警戒を始める


「御主人様、商業ギルドマスターが来ました」

ステラが苦笑いして言うと応接室に向かう

「何か様ですか?」

エタータリアが微笑みながら言う

「塩を安売りしないで欲しい!」

「安売り?適正価格ですよ」

エタータリアが微笑みながら言う

「仕入れより安すぎる!!」

「ん?あー公爵達が吊り上げているからね、仕入れ先が違うから関係ないね」

エタータリアが言うとレインが微笑んでいる

「え?仕入れ先が違う・・・」

「別に安売りでなく、こうなる事をよんで仕入れ先を複数用意するのも、商人の鉄則ですね」

エタータリアが笑顔で言う

「は?・・・・・」

商業ギルドマスターが青ざめている

「だから自分達の適正価格で売りますよ、勿論別の町もね」

「うそ・・・・まさか!!」

「どうかしましたか?」

「1つ聞きたい!塩は何処から仕入れを!!」

商業ギルドマスターが聞く

「黒龍連合国と南の隣国からですね」

「やっぱり・・・国外から簡単に・・・」

「暫くはこの価格ですね、更に安くしようかな?安くしたら、他の商人達は莫大な損失ですね、吊り上げた罰ですね」

エタータリアが笑顔で言う

「どのぐらいの量があるんだ!!」

「一年分は余裕がありますね、黒龍連合国に依頼すれば、いつでも送ってくれますね、アーガルド商会だからですからね」

エタータリアが笑顔で言うとレインが黒龍連合国の許可証を見せる

「勝てる筈が無い・・・それも我が国との交易の全権利持ちか・・・・」

商業ギルドマスターが諦めて涙目になる

「適正価格だと理解しましたか?吊り上げたいなら、何処までも競争しますか?」

「いや・・・競争したら潰される」

商業ギルドマスターが呟くと帰っていく


「御主人様、完璧に潰しましたね」

レインが微笑んでいる

「次は暗殺集団や盗賊がどう動くかな?」

エタータリアが微笑んでいる


夜になるとヘラが戻ってくる

「御主人様、昼間の商人の1人が公爵と繋がりが有りましたので、尾行しました。公爵の屋敷に報告に向かいました。今公爵の屋敷は2人監視をおいてあります。」

「2人?配下の者達着いていたんだね」

「はい、御主人様予定通り、到着しています。」

ヘラが笑顔で言うとエタータリアはニヤリとする

「ここからが、密偵の戦いですね」

レインが微笑む

「下見に来ている者はいるかな?」

エタータリアがケシルとミシルに聞く

「御主人様先程から、監視されています」

ケシルが微笑みながら言う

「ヘラ監視よろしくね」

「はい、もう報告に向かった男なら尾行させてあります。ケシル御姉様が見付けてくれれば、配下がすぐに尾行する様に伝えて有りましたから、又屋敷の回りを下見に来ていた者も尾行してあります」

ヘラが笑顔で言う

「どんな手を打ってくるか警戒だけは頼んだよ」

エタータリアが笑顔で言う

「楽しみです!クエールバスコの盗賊じゃあ、つまらなかったので」

ヘラが笑顔で言うとレインが笑い出す

「警備はどうなっている?」

「こちらには、護衛担当から4人警戒させます。屋敷は護衛達が準備しています、警備の巡回も商会担当達がしています」

レインが微笑みながら言う

「穴が有るか試しに配下が屋敷に潜り込みましたが、すぐに見つかりました」

ヘラが笑顔で言う

「え?昼間の屋敷に侵入したのは、ヘラの配下だったの?凄腕で護衛達が捕まえられなかったと悔しがっていましたよ」

「はい、ごめんなさい」

ヘラが真剣に言う

「護衛達は悔しがるぐらいが、成長するから良いよね」

「はい、御主人様護衛達がわざと1ヶ所隙を作り監視を強化しています」

レインが微笑みながら言う

「このまま警戒はしておいてね、ヘラも無茶はしないでね」

エタータリアが微笑みながら言うとヘラを撫でる

「御主人様畏まりました」

ヘラは嬉しそうにしている


屋敷に戻ると

「エター遅い!」

エニスが笑顔で言う

「エニスただいま」

エタータリアが微笑みながら言うとエニスが腕を組み一緒にリビングに行くと食事をみんなで食べてから風呂に入る

「エター」

エニスが肩に頭を乗せながら呟くとレインも真似をして幸せそうな笑みを浮かべる

「石鹸て無いのかな?」

「石鹸ですか?この国では無いです・・・有っても高価なので中々購入出来ません」

レインが真剣に言う

「作るしか無いか・・・」

エタータリアが呟く

「石鹸て何?食べれるもの?」

エニスが聞く

「エニス様食べ物ではなく、体や服を洗うためのものです」

レインが微笑みながら言う

「エター作ってね」

エニスが微笑みながら言う


翌朝朝食を食べながら、夜の報告を受ける

「屋敷には2組か、商会は盗賊が来たのね」

エタータリアが呟く

「どうなさいますか?」

レインが微笑みながら言う

「取り敢えず、警備担当達の対人戦闘訓練かな?」

「エター!戦闘狂になった!」

エニスが笑顔で言うとみんな微笑んでいる


エタータリアが盗賊達を見ると警備担当達が集まる

「キャスカ、アーナ回復魔法を使いながら対人戦闘訓練するように」

エタータリアが言うとキャスカが回復魔法を使うと護衛担当が腕を掴みへし折る、そして、地面に叩きつけてから片腕を砕くと白目を剥いている

「無力化するなら、確実に戦闘能力を奪うこと!」

エタータリアが言うと別の賊の回復してから、警備担当が投げ飛ばしたり、両腕両足を砕いている

「後は股間を蹴りあげても良いぞ」

エタータリアが言うとみんな蹴りあげている


「頼む!!もう殺してくれ!!何故回復させる!!依頼主も言っただろ!!」

賊が必死に叫ぶ

「簡単に殺したら勿体無い!練習台になって欲しいからね、まだまだ終わらないよ」

エタータリアが笑顔で言うと容赦なく警備担当が骨を折っていると賊は悲鳴をあげてから、気を失う


「御主人様、そろそろ商会に向かいましょう、門の外に王国兵士が待っていますよ」

レインが笑顔で言う

「セレストリア屋敷の警備頼んだよ」

エタータリアが笑顔で言うとケシルとミシルが笑顔で着いてくる

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