第66話 エルフのリース

一方、クリスとセリカが出発後、王都に向かうのを中止して、エターナリアは奴隷を鍛えることをみんなに伝える

「御主人様本当に奴隷を増やすのですか?」

「レインそのつもりだよ」

「エター何故ですか?」

「今回の件で有名になるから、護衛を増やしておきたい」

エターナリアが言うと

「留守の間ですね」

「それだけじゃないよ、商隊を常時作って通商するためだよ」

「え?商隊作るのですか?」

「支部との間を定期的に回って交易していく為だよ」

「支部と通商は必修だよね」

エニスが笑顔で言う

「御主人様は商会支部を何個か作るつもりですね、今回みたいな儲け時を見逃さない様に商隊は情報集めをさせるのですね」

レインが微笑みながら言うと

「流石レイン何も言わなくても見抜くね、取り敢えずは獣人奴隷を4人鍛えるからね」

「御主人様屋敷と家の警護ですね」

レインが言うとエターナリアは頷く

「みんなの役割を変えるからそのつもりでね」

「え?役割を変える?」

エニスが呟くとみんな不安そうに見る

「レインには補佐役を任せるよ、正式に言うのは始めてだけど」

「はい!御主人様!!」

レインは嬉しそうに言うとみんな頷いている

「後は今まで通りだよ、だけどクーラには新しい奴隷の教育係ね」

「はい!御主人様」

クーラは笑顔になる

「エニスはリリスとキャスカの教育と世話係ね、リリスもキャスカも女性物の必要な物は自分では余り解らないから相談もしてね」

「あ!解りました」

エニスが言うと

「エニス様よろしくお願いします」

リリスとキャスカは笑顔でエニスに言うとレインは微笑んでいる

「アニタは警護役でケシルとミシルもね」

「はい!御主人様」

アニタはケシルとミシルを見て笑顔になるとセレストリアが涙目になっている

「セレストリアは自分の護衛役ね」

「え?はい!御主人様」

セレストリアは笑顔で言うと

「御主人様の護衛役を何故セレストリアに?」

レインが言うと

「有名になるから、セレストリアは1番不味い事になるからね、奴隷になった原因が原因だからね」

エターナリアが言うと

「あ!確かにその通りです、だから離れて自由に動くと下手したら命を狙われる可能性もあるのですね」

レインが言うとみんな驚く

「うっ!ご迷惑ですよね」

セレストリアはうつむき涙目になっている

「襲ってきても全て返り討ちだけど、町の警備隊が大変な目に合うだけだね」

エターナリアが笑顔で言うと

「そうですね、御主人様!セレストリアなら10人単位で襲って来ないと難しいですから、警備隊の牢屋に入らなくなります」

レインが言うとみんな大笑いし始める

「セレストリアもっと強くなってアニタから一本取れるようになってね」

「はい!御主人様!!全力で強くなります」

セレストリアは決意を固める

「アニタはこの本も読んで必殺技の研究もしてね」

「あ!畏まりました」


エニスとレインとセレストリアを連れて奴隷商に向かい

「奴隷を見せてくださいね」

「あ!エターナリア様!!いらっしゃいませ!どうぞ見てください、昨日新しい奴隷も入りました」

店員はそう言って入ったばかりの奴隷達の所に案内してから戻っていく

「レイン、エニス選んで」

エターナリアが言うとエニスとレインは奴隷を見ながら選び始める、エターナリアはステータスを確認して見ていると王族と族長の娘がいる、王族の方に聞くと

「お前は何で奴隷になった?」

「え?・・・」

女は黙り込む

「言えないのか?」

女に目を背けて答えないので、族長の娘に

「お前は何で奴隷になった?」

「騙され父は殺され私は売られた・・・」

族長の娘は悔しそうな顔で言う

「そうか・・・奴隷となってこれからの希望はあるのか?」

「・・・・早く死なせて貰えれば嬉しいです」

族長の娘はそう言ってうつむいている

「エター選んだよ奴隷商人に会いに行こう」

エターナリアは店員に奴隷商人に会いたいと伝えると

「既に商談室でお待ちしていますので、どうぞ」

商談室に入ると

「決まりましたか?」

「決まりました」

エニスとレインが4人を読んで貰えるように伝えると

「解りました、後お願いが有るのですが、訳アリを3人追加して貰えませんか?」

「3人?訳アリがいるのですか?」

エターナリアが聞くと

「2人は訳アリです、もう一人は見たら買うと思います」

奴隷商人はそう言うと先ず4人を呼び出してから話を聞いて問題ないのを確認する

「エニスとレインは良いのを選んだね」

「エター勿論だよ!私が嫌いなタイプだったら躾が大変だからね」

エニスが微笑んで言うと

「今回は村出身者を中心に集めています、それに余り御主人様の好きなスタイルを選ぶと後が・・・・」

レインがエニスを見て言うのを止めるとエニスがこっちを見てくる


「訳アリの方を呼び出します」

奴隷商人はそう言って3人を呼び出すと2人が先に入ってくる

「この娘は犯罪奴隷として売られた様なのですが、何を聞いても答えません」

奴隷商人がそう言うと奴隷に命令するが返事をしないで涙目になりながら苦痛に耐えている

「どこの町で売られたのですか?」

「トレイソルト・バスコです、丁度王都の北です」

「そうですか・・・どの様な条件で売り付けられたのですか?」

「なるべく早く死ぬようにしろと言われました、後は好きで良いと」

「その奴隷商人は信用が出来るのですか?」

「え?・・・どう言う事ですか?」

奴隷商人は少し慌てる

「見た感じ貴族の娘ですよね、誘拐された娘ではないかと思っただけです」

「それは・・・町娘と聞いていましたのでそんなことは無いと思います」

奴隷商人は娘を見ながら言うと

「取り敢えず後にしましょう」

エターナリアが言うと

「そうですね、次は狼耳属の娘ですが、その部族から売り飛ばされました、奴隷として自害が出来ないので、早く死にたいと言っていますが磨けば夜の世話するのに丁度良い体つきです、まだ処女です、条件が人属の冒険者が条件です」

「エニスどうする?」

「安ければ買っても良いけどさっきのはダメ!」

エニスが微笑みなから言うとレインも頷いている

「解りました・・・最後の一人を呼びます」

奴隷を呼び出すと下着姿の奴隷が連れてこられる

「これは特殊で強力な呪いがかかっています、異性が触ると呪いで苦しんで最悪死にます、エルフの族長の娘ですが、族長の不正で処分され罪人奴隷ですが主人以外の異性に触ることが禁止されています、又エルフ以外が絶対条件です」

「呪い・・・・怖くない?」

「触るとどうなるのか知りたいな」

「触ってください、その為に下着にしています」

奴隷商人がそう言うと

「さっさっ触らないでください、お願いします・・・・お願いします・・・」

奴隷は涙目になるがエターナリアは手を触ると

「うっ・・・・ぁーーー」

体に血管が浮かび上がりその場に倒れ込む

「え?こんなに苦しむの・・・」

「だから訳アリなのです・・・主人になれば逆に毎日触らないといけないです」

奴隷商人は転がる女を触ると元に戻るが涙目でエターナリアを見ている

「大丈夫ですか?」

「もう触らないでくださいお願いします・・・」

「迷宮に潜るのは大丈夫ですか?」

「男のいない所なら何処でも良いです」

奴隷のエルフは涙を流しながら座り込んでいる

「特別扱いは全く無いけどいいかな?」

「はい・・・・」

「レインどうかな?」

「御主人様、エルフ魔法使いになると迷宮や旅に役立ちます」

「魔法はまだ少しだけしか使えませんが知識は持っています」

「エニスはいいかな?」

「エターが欲しいなら良いよ」

エニスが微笑む

「この娘も貰います」

「ありがとうございます、真のご主人になれるのは一人だけですので、転売は出来ませんが良いですか?」

奴隷商人は真剣な目で言うと

「え?そうなのですか?解りました」

エターナリアはそう言ってエニスを見ると頷いている

奴隷商人は5人の奴隷契約を終わらせる

「最後はエルフですが契約後呪いの契約が有ります、動かないでいてください」

奴隷商人は微笑みながら言うと契約を終わらせるとエルフは

「我が名リース契約に従い汝エターナリアの奴隷として永遠の誓いを交わす」

リースはそう言ってエターナリアの膝の上に座り口づけをする

「ん?」

「え?えーーーー!」

エニスが固まり見ている

「御主人様契約は終わりました、私の身体も心も全て御主人様の物です・・・だから必ず毎日触ってください、呪いで触られなかったら生命力が弱りますのでお願いします」

リースは抱き付きながら言うと立ち上がる

「教育は私がやります、奥様の方のフォローをしてください」

レインは苦笑いしながら言うとエニスは真っ赤な顔でこっちを見ている

「エニス」

エニスを抱き寄せる

「エターは渡さないから!!」

エニスはリースを見て言う


そして帰ろうとすると

「この女も連れて帰ってくださいお願いします」

奴隷商人は頭を下げてくる

「それは出来ません」

エターナリアが言うと

「ダメでしょうか・・・」

奴隷商人が言うと

「その女は恐らく誘拐されて奴隷として売られたのだと思います、だから危険です」

エターナリアが言うと

「何故そう思うのですか?」

奴隷商人は困惑しながら言うと

「その女は手と足が綺麗過ぎますこれは町娘では有りません、服を脱がして見れば多分傷1つ無いでしょう」

エターナリアが言うと

「え?まさか・・・・服を脱げ!」

女に命令を下すと女は拒否して苦しみ出す

「え?どうしたのですか?」

「確認して見るだけですが命令は拒否しています下手に手を出したら怪我しますね」

奴隷商人は苦笑いしている

「レイン、セレストリア女を下着姿にしろ」

「え?よろしいのですか?」

レインはそう言ってエニスを見る

「エターどう言うこと?」

「誘拐されたので有れば服は着替えているけど、下着は代えていないかもね」

「あ!確かにそうかも」

エニスは同意するとレインとセレストリアが服を奪い取ると女は泣きながら震えている

「下着は代えていないようですね」

エターナリアが言うとエニスが確認してレインも見ている

「御主人様この下着は王都の下着屋の物です・・・・かなりの高価な物です」

レインが言うと服を返す

「話して貰えますよね」

エターナリアは奴隷商人を見て言うと

「まさか・・・・騙された・・・」

奴隷商人は青ざめて言う

「ここに来た時は本当に奴隷になっていたのですよね」

「はい、それは間違え有りません」

奴隷商人が言うとエターナリアは女に上着を与えてから

「話して貰えますか?」

「申し訳ありません・・・話す訳にはいきません、辱しめ受けるぐらいなら早く殺してください、もう生きている事が知られても・・・もう・・・・」

女は泣き出す

「警備隊を呼んで対策を考えますか?」

「そうしましょう・・・」

奴隷商人は店員に警備隊を呼びに行かせる

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