第19話 ケシルとミシルと馬車

エターナリアは元気を無くしているのを見たエニスが

「エターどうしたの?」

「スキルを見ていて頭が痛くなった」

「え?大丈夫?」

「うん、スキルが多すぎてもう何が何だかわからないなってきた」

「は?どのぐらいのスキルがあるの?」

「ステータス上昇系合わせたら100ぐらいかな?」

「へ?100!!」

「剣神までマスターしたからね」

「けっ剣神!!」

「剣士の最上級かな?」

「そんなの知らないわよ!」

「聖人何て凄そうなスキルがあるけど内容がわからない」

「どこまで強くなったかわからないの?馬鹿!脳筋!戦闘狂!!」

エニスは心配して損した気分になる

「王都へ行く前に馬車と護衛を育てない?」

「それは必要だね」

「護衛には馬車の守りを任せられれば馬車の事を気にしないで良いからね」

「そうだね、馬車に金貨置いておけるね」

「そう言うこと!」

「本気で育てて最強の護衛になってもらいたいしね」

エターナリアの言葉にエニスは心配になってくる

「まさか剣聖クラスの護衛じゃないよね?」

「そのつもりだよ」

「戦闘狂!!何考えているの?馬鹿!!脳筋!!良く考えてよ!」

エターナリアは驚き苦笑いする

「取り敢えず奴隷商に行こうかな?」

「わかったけど、大丈夫かな?」


奴隷商に入り

「奴隷を見にきた」

「どのような奴隷ですか?」

「護衛にするつもりだ!」

「奥にどうぞ」

奥の部屋に通されて、奴隷商人がやってくる

「この度は来店ありがとうございます、護衛役ですね、獣人がよろしいですね」

「そうだね感知能力が必要だね」

「畏まりましたがアニタより良い素材は沢山います」

「そうですか?じゃあアニタと一戦交えて勝てる者がいるのかな?」

エターナリアは笑う

「少女相手に勝てるものはいますよ、やってみますか?」

奴隷商人は見下して笑う

「アニタどうする?」

「ご主人様のご命令ならばやりますが」

「殺さない様に気を付けてね」

「畏まりました」

裏庭に移動して奴隷商人は奴隷に武器を持たせて連れてくる

「この者は私共の中で最強です」

エターナリアはステータスを確認すると獣戦士であることを確認する

「アニタさっさと片付けてしまって良いからね」

「行ってきます」

アニタは前にでて、訓練用の剣を構える

「アニタ死ぬ覚悟でもしな」

「昔は怖かったけど今は殺さないか心配です」

アニタは笑う

「楽に死ねないと思いな!!」

奴隷は一気に間合いを詰めて剣を振り抜くがアニタはかわしながら、顔面に平手で叩く

「馬鹿な!!小娘!!!殺す!!!」

奴隷は逆上して叫ぶ、そして剣を振り回すがアニタはかわしながら笑い

「そろそろ終りにします詰まらないので!」

そう言って剣を叩きつけて剣を落とさせる

「何故だ!」

奴隷は素手でつかみかかるが、回し蹴りがヒットして吹き飛ばす[バン!!]壁にぶつかり気を失う

「こんなに強くなったのか数ヵ月で・・・」

奴隷商人は驚きのあまり言葉を詰まらせる、壁に飛ばされた奴隷は立ち上がり奴隷商人の方に歩いていく

「アニタお疲れ様」

「はい、ご主人様」

アニタは笑顔で言う

「アニタ以上の奴隷はいるのかな?」

エターナリアは笑顔で奴隷商人に言うと

「いないですな・・・・」

「弱い奴隷共を見させて貰いましょうかね」

「わかりました」

「その前にレイン回復してやれ」

「はい、畏まりました」

レインは回復魔法を発動して奴隷を手当てする

「え?まさか回復魔法を完璧に使える様になっているとは・・・」

「痛みが消えた・・・ありがとうございます」

奴隷商人は奴隷を見て

「怪我の治療ありがとうございます」

奴隷商人は御礼を言って案内し始める、その中で2人の気になったので話をしていると奴隷達は必死にアピールをしてくる

「2人の猫耳族を部屋に呼んで話をしますか?」

「そうだな」

奴隷商人はすぐに2人を呼んでくる

「候補にあげて頂きありがとうございます」

奴隷達は頭を下げて言う

「2人は双子なのかな?」

「そうです、私が姉でケシル妹がミシルです」

「かなり必死にアピールをしていたけど、理由は?」

「妹ミシルだけでも買ってほしかったので、身なりは普通ですが、全員装備が、しっかりしているので大事にしてくれると理解していますので・・・よろしくお願いします」

「何故妹だけ?」

「父親の借金の為に売られましたが、私はどうなっても良いですが妹は心優しいので出来れば良いご主人様に買ってほしかったので・・・」

「ミシルはそれで良いの?自分達は護衛を買うつもりだから、厳しい訓練もするよ!」

「私は何でもしますどんな辛いことがあっても良いですのですが、私の代わりに姉を買ってください、お願いします!!!」

ミシルは頭を下げて涙を流す

「ミシル何言っているの?馬鹿な事は言わないのよ!」

エターナリアは奴隷商人を見る

「2人とも出ていってよい」

奴隷商人はそう言ってから本題に入る

「2人共金貨15枚ですのでどちらにしますか?」

「2人で金貨30枚だね」

エターナリアはエニスを見るとエニスは頷く

「30枚ですがよろしいのですか?」

「少し安くしてほしいけどね」

そう言いながら金貨をテーブルに置き始める

「金貨21枚で良いですぞ」

「わかった!」

金貨を数えてから奴隷商人は2人を呼び出し、2人は再び入ってくる

「奴隷契約をはじめます」

ケシルとミシルはエターナリアの奴隷になった

「エターナリア様に盾になって死ぬ事も覚悟して仕えるのだぞ」

「はい!エターナリア様よろしくお願いします」

「ケシル、ミシルよろしくね」

エターナリア達はケシルとミシルを連れて帰る事にする

宿屋に着いてから主人に

「2人増えたし大部屋は空いていたかな?」

「4人部屋になりますが空いています」

「エニス2人の事頼んで良いかな?」

「わかったわ、あなたの毒牙から守りますね」

エニスはイタズラぽく笑う

「部屋を移動したら買い物だね」

「馬車も見ておく?」

「探しはじめようか?」

エターナリアの言葉にエニスは微笑む

武器屋と防具屋と雑貨屋と服屋で買い物をした後、馬車を探しに行く

「馬車を探しているだけど良い馬車無いかな?」

「どのような馬車が良いですか?」

「屋根付きが良いかな?」

「こちらの馬車はどうですか?」

エターナリアは鑑定をしてみると結構価値が落ちていた

「傷んでいますよね」

「確かに傷んでいますが・・・」

「奥で作っている馬車は?」

「作成途中ですが、注文が取り止めになったのでお売り出来ますが後10日は必要です」

「なるほど、いくらなのですか?」

「金貨20枚でしたが、14枚で如何ですか?」

「買いますが馬が必要ですね、良い馬はいないかな?」

「用意しておきますが2頭引きですので、金貨10枚になります」

エターナリアは買うことにする

「ありがとうございます、すぐに契約書を作成します」

みんなで契約書を読んで確認してから金貨を渡して購入する

「完成したらお知らせします」

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