情景

この出来事から3ヶ月遡る

時は9月

コンサートが終わる。

「みんな、ご苦労様。」


舞台裏でまっていたマネージャーから、

ジャイロのメンバーは、

舞台裏で待っていた、彼女から飲み物を受け取る。


彼女は普段 表情に乏しいが 

今日は少し口元が緩んでいた。

(後日、珍しいと僕らの中で話題になった。)

そして、

楽屋でコンサートの

反省の話してから、移動の準備に入る。


その方法は

ファンに紛れ裏から車に乗り込むという方法だ。

三人とも人混みが嫌いだからその方法をとっていた。


車で移動すること30分 3人共同の家に着いた。

絆を深めるためにと社長がわざわざ

用意してくれたものだった。

この性格から社員からの信頼も厚かった。

「ガチャ」玄関の扉を開けた

ヤミ「ただいま、はぁ~、汗臭っ(振り向く)

今日もお疲れ~」

瑠美「お風呂入りたいよね〜」

ヤミ 「そだな、」

瑠美「最年長だしヤミから入りなよ。」

ヤミ「嫌みかよ。まぁ、先に入るが」

瑠美「んじゃ、仁いこっ!一緒に喋ろ☆」


しばらく時間が経ち、

最年少の俺(仁)が最後に風呂に入る、

(はぁ、やっと入れる。最年少の俺はここでは色々と形見が狭かった。)

蛇口を捻ると、

汗臭い冷えた身体を、シャワーのお湯が包み込んで行くのを感じていた。

1人 ジャーという音の中

目を閉じライブのことを思い出していた。

『ゴク』と唾を飲んだ

あの一体感、高揚感から抜けだせない

病みつきになりそう。

しばらくして

風呂から出て食卓に向かうと、

「お疲れー、長かったな」

という声が僕の耳に飛び込んできた。


他のメンバーは、先に座ってくつろいでいた。

3人揃ったので、俺がワインを注いで行く

ヤミ「こっから、敬語なしな、

今日もライブ終わったな。乾杯」

ルミ「今日も最高だったぜ!」

仁 「か、かんぱい、、です。」

ヤミ「敬語なしな」

仁 「すみません。」

普段ヤミは、一人で行動しようとするが最年長だからか、こういう時は仕切ってくれる。

瑠美「仁は、休みどうするの?」

仁「瑠美と行動しようかな?」

瑠美「やめてくれない。俺、男に興味ない。

マネージャーにいって女でも買えば?」

仁「わかった。聞いてみる」

年上だが留美の事は気が合う弟のようだと思っていた。

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