第43話 『食べる話~グロ注意♡ 1』

食文化というものは


その国や風土、

時代や宗教観といった要素によって

かなりのちがいがあるものだ。


ときには

受け入れがたいものもあったりする。


西洋の人間が

「海の悪魔」や

「デビル・フィッシュ」

などと呼ぶタコを、


われわれ日本人は、

刺身や鍋、

タコ焼きなどのかたちで

日常的に口に入れる。


「当たれば死ぬ」から

「鉄砲」という別名を持つフグだって、


外国の人からすれば、

わざわざどうしてそんなものを食べるのだ、

という疑問を持っているかもしれない。


言われてみればたしかに、

猛毒を持つ魚を

なぜ食べているのか謎ではある。



将来おとずれるであろう

食糧難の時代を乗り越えるため、


虫を食べることを

国連がすすめたりもしている。


ワサワサうごめく足……。


ぶちゅり、とつぶれ、

体液がこぼれ出す腹……。


口に入れるにはすこし抵抗がある。


本来は

冬が旬のウナギを、


日本では

夏バテ防止に


土用の丑の日に食べる。


それに近い食文化が、

おとなりの韓国にもある。


それが、


「イヌを喰う」


というものだ。


イヌを喰えば、

夏バテをしないらしい。


入院患者に

お見舞いとして持っていくこともあるとか。


当然、

そのための養犬場もあれば、

犬肉屋もある。


ただそれは

韓国だけに限らず、


アジア中にある食文化らしい。



以前、

超有名ファストフード店の

ハンバーガーは


ネコの肉を使っている


という都市伝説があったのを

ご存知のかたも多いだろう。


しかし

ネコの肉は


一匹あたりの量がすくないので、

非効率的だという。


また、

おなじように


ミミズ・バーガー


なるものの名前を

聞いたこともあるだろう。


だがミミズには

体液が多すぎて、


製品化には

向かないとか。


つまり

どれも信憑性に足らない

ウワサにすぎなかったということだ。



個人的には

イヌもネコも好きなので、


こんな話を聞くだけで

なんだか気分が悪くなる。


肉売り場で

ひき肉を見たときも、


ミミズ・バーガーの影響で

一瞬ひるんでしまったりする。


おさない日の

トラウマというものは


なかなかぬぐえないものなのだと

実感する瞬間だ。


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